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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

給排水について 

「水道の引込管は20ミリ以上」

道路からの水道管引き込み工事

水道を敷地内に引き込む時の引込管の太さ(直径)は一般家庭なら13ミリか20ミリのどちらか、二世帯などで大量の水を使う場合は25ミリとほぼ決まっています。

昔は13ミリを使う家が多かったのですが、最近は20ミリが一般的で、特別な事情がない限り水道局も水道業者も20ミリを勧めている事と思います。

確かに昔と比べて、最近の住宅では水を多く使うようになりましたし、給湯器などでは一定の水圧がないと動作がおかしくなるものもありますので、新規に引きこむのなら20ミリ管で引きこむのが妥当しょう。

でも、引込管径13ミリと20ミリでは料金的に差が有る事は、一応頭に入れて置くほうが良いでしょう。

例えば、愛知県名古屋市の場合は13ミリの基本料金(使っても使わなくてもかかる最低料金)は1,300円程度、20ミリになると2,247円になります。 
なおかつ、新規に水道を引き込む場合は加入金、或いは分担金とかを水道局等に納付しなくてはならないのですが、この金額も管径が太くなるほど高く設定されているところがほとんどです。
(これ以外にも、本管から敷地内に引きこむ工事料金が別途発生しますが)

この基本料金や加入金などは自治体によってかなり大きな開きがあります。
自治体によっては基本料金に差がない所もありますし、加入金の差が10万円以上の所もあります。

そこで問題なのは、絶対に20ミリ以上にしなければいかないかどうかという事。
実は、水道から満足な水量が得られるかどうかは、この管径もさることながら、水圧も重要な要素なのです。

屋外の散水ホースで水撒きをする場合を考えて頂ければ良いのですが、同じホースの径でも蛇口を狭くして圧力をかけていない状態と、いっぱいに開いて水圧を上げてやった場合では出てくる水量は全然違いますね。


要は、13ミリの管径でも水圧さえ高ければ、一般的な仕様状態では問題がないことが多いのです。
(もちろん、同時に何箇所かで水を大量に使う場合などは管径が太いにこしたことはないのですが)

さて、その水圧なのですが、敷地の立地により大いに差があります。
給水施設からの距離とか、そこからの高低差とか、道路内の本管の径とかその利用状態等々がその原因です。
敷地の水圧については水道局とか水道業者に聞くとおおよそのことは教えてくれます。
ただし、「その水圧で13ミリ管引き込みにしても問題はないですか」と訊いたら、間違いなく「20ミリをお勧めします」という答えが返ってきます。万が一問題が発生した場合に責任がかかるのを嫌がるためですね。
地域によっては13ミリ引き込みをする場合は「問題があっても責任は問わない」という念書を書かされる場合もあります。

住宅会社も同様に、わざわざ問題が起こるかも知れないのに13ミリを進める必要もないので20ミリを当然のごとく勧めてきます。というよりもそれ以外の選択肢がないように勝手に20ミリで進行される場合も多いかもしれません。

私も、新規に引きこむ場合はそれほど迷う事無く20ミリをお勧めしていました。

問題は建て替えなどのように、既に13ミリ管で引き込みされている敷地の場合、それをそのまま13ミリにしておくのか、新たに20ミリで引き込むのかを選択する場合です。

この場合、20ミリで引き込み直すと、加入金と共に道路本管から引きこみ直す工事料金がかかります。この工事料金も敷地の状況や自治体によってかなり違いますが、20万〜50万程度、下手すると100万円以上かかる場合もあります。
13ミリのままでいいなら、加入金も工事料金も要らないわけですので、この差は大きいでしょう。

水道管の管径変更


こういうケースでは、水道局に予め水圧等の問い合わせをしたうえで、施主にその旨を詳しく説明し、了解を得た上で、13ミリのまま建て替え工事をした事が何度もあります。
但し、敷地内への引込管は水道メーターまで13ミリのままにしても、新たに敷設する敷地内の配管は20ミリ仕様で行いました。こうしておけば、万一水量不足などの問題が発生したとしても、どうせ必要であった敷地への引き込み工事を新たに発注するだけで事足りるからです。

ちなみに、これまで13ミリで引き込んで、後で問題が起きたケースは有りませんでした。




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