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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

外壁について 

「外壁色を見本帳から選んで下さい」

見本帳からの色ぎめ説明図

携帯電話を購入するときも、新車を購入するときも、私たちはカラーリングについて迷うことが多いと思います。
こんな時はカタログでカラーを選択するよりも実物を見て決めたいと誰もが思います。

携帯電話は実店舗に行けばサンプルが置いてありますので、それを見て確かめればよいのですが、車の場合は全てのカラーが展示されているわけではなく(多くの場合は売れ筋の一色だけで)その他の色は「カタログから選んで下さい」という話になります。
しかし、カタログのような印刷物の場合は本当の色とは微妙に異なるので、私も以前ショールームで「現物色の塗装サンプルを見せて欲しい」と頼んだことがありました。
しかし、その店には置いてありませんでしたので、その時はしかたなくカタログの色を信用して選んだのですが、それでも、車の場合は選択できるカラーの写真をカタログでも公式サイト上でも確認できる上に実際に道路上を走っている同じ色の車を見かける事もできますので、失敗することはありませんでした。

サンプルからの色ぎめ2
では、住宅の外壁色の場合はどうでしょうか。

家づくりの途中では色々な個所の色決めをすることになります。床や天井の色、サッシの色、ドアの色、小さなものではスイッチプレートの色等々。しかし一番面積が多くて、一番目立つのは勿論外壁の色ですよね。
ですから、外壁の色決めは特に慎重にする必要があるのですが、実はスイッチプレートの色決めと大差ない感覚で進められているケースが多く見受けられます。

つまり、「今から外壁色を決めていただきますので、この見本帳の中から選んで下さい」というように。業者としてはなるべくすんなりと決めてもらうのが一番なので、そんな軽い口調で切りだされます。
外壁はタイル壁、サイディング壁、塗り壁など種類も様々ですが、タイルの場合はタイルカタログとタイルの見本帳から、サイディングの場合はサイディングカタログとその見本帳から、そして塗り壁の場合は小さな塗装見本帳から選ぶことが多いようです。
あるいはその住宅会社が自社専用の仕様決めカタログを用意していて、その中から選ぶように言われるケースもあるかもしれません。

サンプルからの色ぎめ


しかし、家の外壁という大面積のものを小さな見本帳から選ぶというのは少し無理があるようです。小さな見本帳の色から家全体のイメージが描ける人は少ないからです。

ご存知のように、同じ色であっても、小さなものに塗った場合は暗く濃い色に、大きな面に塗った場合は明るく薄い色に見えますし、室内の蛍光灯下で見た色と屋外の太陽光下で見る場合は異なった色に見えます。

住宅展示場や完成住宅などで実際の色を確認できる場合を除いて、一から外壁色を選ぶような場合は以下のような点に注意して色決めされることをおすすめします。

第一に、印刷されたカタログだけで選ぶことはやめて、できるだけ実物サンプルを見せてもらいましょう。それもできるだけ大きなサンプルを見せてもらいましょう。(最低でも手のひらサイズ以上のもの)

次に、室内の照明下で外壁の色を検討してもしかたないので、屋外の日向と日影の両方で確認しましょう。

そして最後に、似たような色合いの実際の建物外壁にサンプルを当てて確認しましょう。例えばベージュ系の色を選んだ場合は、街中でそれに近い色合いの建物を探して、その外壁にサンプルを当てて確認するということです。もちろん同じものではないので、見比べれば違いが目立つことになりますが、肝心なのは自分がそのサンプルから想像していた建物外観イメージが間違っていないかどうかを確認するということで、そういった意味でとても重要なことかと思います。

最近はコンピュータの進歩によって、外壁のシミュレーションが簡単にできるようになりました。
外観に使いたい素材やカラーを選んで重ねあわせ、実際の見え方をシミュレートするもので、最近は多くのハウスメーカーが採用していますので、そういう業者相手であれば気軽に依頼してみましょう。
また、外壁材メーカーが自社製品の販促のために、顧客の持ってきた建物の外観図(パース)に自社製品を当てはめるとどう見えるかをシミュレーションしてくれる所も多くなりました。建築業者で対応ができないようでしたら、そんな所を利用されるのもよいかと思います。
或いは、ご自分でフォトショップなどの画像編集ソフトをお持ちであれば、パソコン上でいろいろと変化を加えて楽しんで見られても良いかと思います。

ただし、これらのコンピュータによる外壁シミュレーションは全体のイメージをつかむ上では非常に有効ですが、プリントしたものやモニタ上の画像は実際の色とは異なりますのでご注意下さい。
最後には必ず、前述したような実物サンプルを他の外壁にあてて確認する作業は忘れないようにしてください。




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