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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

業者選びについて 

「良い業者を紹介しますよ」

説明図

「そろそろマイホームの新築を考えている」なんて話を聞けば、「じゃあ、良い業者を紹介しますよ」と声をかけてくれる人もあるでしょう。

その多くは、その業者で過去に家を建てた経験者であるケースです。

その人が家づくりをした時に問題なく建築工事を進行してくれ、現在も満足して生活できているので、その経験を踏まえて親切に紹介してくれるという訳です。

しかし、本当に業者選びで困っている人ならまだしも、今では住宅展示場が各地にこれでもかというほど存在している上、新聞チラシ、インターネット上でも住宅業者情報が溢れているのが現状ですので、さほど有り難いという気は起きないかもしれません。

それでも、紹介された側からすれば、「知り合いが満足している業者なら間違いはないだろう」とか「紹介だから少しは安くしてくれるだろう」という淡い期待も手伝って、取り敢えず一度は紹介された業者に会ってみる事になります。

建築業者紹介


ところが、この「紹介による契約率」と言うのは結構高いのです。
自分から住宅展示場など行く時には、最初から少し警戒感を持って訪れるのに対して、紹介された場合には、先のような期待感を持って接するわけですから、それは当然かもしれません。
業者側から見れば、他の集客方法に比べて非常に成約率の高い営業手段となります。

このように営業効率が良いことから、業者の方では、紹介してくれた人に対して「紹介料」として幾分かのお礼を出すところが殆どです。
紹介料をもらった人はそれに味をしめ、また新たな対象者があれば紹介する事にもなります。

この業者紹介パターンも、何も問題が起きずにうまく回っていれば、業者も得をし、紹介者も得をし、紹介された人も満足をするという、まさに「三方丸く収まる」事になるわけですから、文句をつける必要はサラサラありませんが、その代わりに、一歩間違えて、工事中にトラブルでも起こったらどうでしょう。

紹介された側から言えば
「こんな業者を紹介するなんて、あの人にも損害賠償請求したいくらいだ」となり、それまでの人間関係にもヒビが入りかねませんし、

紹介した側から言えば
「折角紹介して上げたのに、トラブルが起こったからと言ってこちらに文句を言われても、そこまでは責任が負えない。全く、言いがかりも甚だしい」となります。

業者側から言えば
「紹介客だからと安心してたのに、とんでもない人を紹介されたものだ。紹介料を返してほしい。」ということにもなるでしょう。

業者紹介というものにはメリットもあれば、下記のようなデメリットもあります。

  1. 紹介してくれた人に配慮して断り難い。
  2. 自分で一から検討して探すよりも、安易に決定してしまう。
  3. 紹介料の一部は(又はほとんどは)自分が負担する事になる。

しかし最近では、この「マイホーム新築における業者紹介の旨味」に目をつけて、いろいろな業者紹介サービスが出現しており、かなりの大手企業も参入しているのが実情です。

顧客の要望を聞いて、それに相応しい業者を【予め登録してあるリストの中から】選んで紹介するわけです。
一社に絞り込んだり、数社を紹介したりと、具体的なメニューはいろいろですが、どこも共通なのが、顧客は無料であり、業者からは紹介料をとるという所です。

業務として行う紹介ですから、その紹介料も半端な金額では有りません。
紹介された業者が払う高額な紹介料は、顧客は負担することにはなっていなのですが、結局は回り回って家を建てた顧客が負担する事になるのは理の当然でしょう。

しかも、紹介サービス業者にしてみれば、自分が紹介した業者で契約してくれれば紹介料をとれるのに、それ以外の業者と契約されては一文にもならない訳ですから、必死に紹介先をPRすることになります。

つまり、第三者として客観的に業者選びをサポートするわけでなく、登録業者であり、しかも契約率の高い業者だけを重点的に奨めることになります。
その結果、顧客の方は毎回変わるので判りませんが、紹介サービスで紹介される工事業者はいつも似たような紐付き業者だけになるわけです。

個人の紹介でも、紹介サービスからの紹介でも同じなのですが、
結局は 『自分で行うべき業者探しの手間暇を省いた分だけ、デメリットもありリスクも増える』 事は心がけて置かれたほうが良いように思います。




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