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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

業者との付き合い方について 

「許可申請や届け出は業者に任せる」

許可申請や届け出は業者に任せる説明図

家づくりの際に行う手続きとして、建築確認申請は(これだけは必須の手続きなので)よく知られていますが、その他にもいろいろと許可申請や届け出が必要となる場合があります。

敷地が都市計画区域外や市街化調整区域にある場合は開発許可申請や建築許可申請、宅地造成規制区域にある場合は宅造許可申請、農業振興地域にある場合は地区除外申請、地目が農地である場合は農地転用届、川の堤防沿いなら河川法による許可申請などなど。それらは家をたてようと思うまでは全く無縁だった手続きですので、そもそも自分の敷地に家を建てる場合に何が必要なのかさえ知らなかったはずのものです。
そこで、ほとんどの場合は家づくりを依頼する業者に全ての手続を任せてしまうことになります。

しかし、当然ながら、各手続きには費用が発生することになりますし、ケースによってはかなり高額な費用が発生する場合があります。
その金額も、業者によって、或いはその手続の困難さによってまちまちなので始末が悪いのですが、多くの場合は依頼した業者に請求されるままに支払う事になります。
金額的には3万、4万円ていどのものから何十万円も請求される場合があります。住宅の場合は工事金額そのものが日々の買い物に比べてはるかに高額なので、その影に隠れて大した金額に思えないかもしれませんが、それだけを考えれば結構な出費にちがいありません。
日常生活でもいろいろな手続がありますが、殆どは誰かに手続きを依頼するわけではなく自分で手続をしていると思います。例えば、婚姻届、出生届、転出転入、印鑑登録、免許の更新、医療控除の申請などなど。こういう手続を、お金を払って誰かに委任するようなことはありませんね。(もっとも、本人でないと受け付けてくれないものもありますが)。
仮に医療控除の申請を2万円で代行してくれる業者があったとしても、誰も利用しませんね。あの程度の手続きで2万円は高いということを誰もが知っているからです。
しかし、家づくりの際の諸手続きについては全く知らないが為に業者の請求どおりに支払ってしまうことが多いのです。

申請のための委任状
しかし、先程述べたような手続きのほとんどは施主本人で行うこともできるのです。というよりも、本人が申請や届け出をするのが本来の姿であって、その煩わしさを省くために(建築士や行政書士等の)専門家にお金を払ってその業務を委任しているというのが実情なわけです。
実際に、開発許可申請や宅造許可申請など、専門家に頼むと何十万円も請求されるような手続きを、全くの素人である施主自ら行った人もいました。専門的知識が無くても手間さえかければできないことはないわけです。もっとも、ある程度の助言や図面提供などはしましたので、内容によっては確認申請を出す建築士に相談する必要はあると思いますが。

さて、このような各種手続きに関して一番大事なのは、事前にどのような手続きが必要でいかほどの金額が発生するのかを知っておくことです。
簡単なのは、信頼できる建築業者に敷地調査(大手のハウスメーカーだと無料でやってくれるところが多い)を依頼して、各種手続きの必要性とその見積もりを出してもらうことです。
できれば複数の業者に頼んで比較してみる方がよいでしょう。
業者によってはそういう手続費用も建築確認費用の中に含んでしまっているケースもあります。その場合は見積書の中で「〇〇手続費は確認申請費用に含む」という記載をしてもらうようにしましょう。

或いは、建築確認申請以外の一切の手続き費用は別途工事として後日請求するようなシステムになっている業者もあります。この場合は、しっかりと手続き費用の見積もりをしてくれるように依頼しましょう。(確かに、手続きによっては関係先との打ち合わせ次第で作業内容が大きく変わるような不透明要素をもったものもありますが、その場合は下限と上限の金額を見積もってもらうことです。)

その次に、自分で市役所の建築指導課等に出向いて、自分の敷地に建築する場合にどのような手続きが必要なのかを聞いてみることです。自分があらかじめ業者に聞いていたものと照合するわけですね。
そして、その手続は自分でできるかどうかも質問してみると良いでしょう。多分、「自分でも出来ますが業者に依頼したほうがいいですよ」と答えるとおもいます。それは当然で、役所の担当者としては素人にいちいち書類の書き方を説明したり、間違いをチェックしたりして指導するよりも、専門家の手慣れた書類を処理するほうがはるかに簡単だからです。(施主がその専門家にいくら払うかなんて関係ないですからね。)
ですから、そう言われたからと言ってすぐ引き下がる必要はありません。「自分で出来るのならやってみたいので手順を説明して下さい」と押し返しましょう。役所の担当者はそれを説明する義務がありますから何も臆する必要はありません。説明を聞いて「これは無理だな」と思えば専門家に依頼するだけのことです。
その後、業者の方にも、自分で手続きできるかどうかを相談してみると良いでしょう。ひょっとすると「自分がアシストするのでトライしてみては」と言ってくれるかもしれませんよ。

このようにして、必要な手続きとその費用を把握した上で、自分でできると思えば自分で、自分ではできそうにない或いはそんな時間がとれないと思えば業者に依頼するようにすれば(済んだ後から知らされていなかった膨大な手続費用を請求されるといった)無用なトラブルは避けられると思います。
一番困るのが、そういう手続きについて無知で事前調査も不十分のままに契約を進めてくる業者にあたり、契約後の手続きでもたつきながら費用だけがどんどんかさんでしまうことです。
それが心配ならば、「建築確認申請など本建築工事に関わる一切の許可申請や届け出等の手続き費用を含むものとする」というような条文を見積書に記載しておいてもらうと良いでしょう。



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