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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

住宅セールスについて 

「セールス担当は代えられません」

セールス担当

家づくりを進めていく上で、住宅会社のセールスとの付き合いは避けられません。
知識を豊富にもっているセールスもいれば新米社員でほとんど何も知らないセールスもいます。
フットワークが非常によくテキパキと動いてくれる人もいれば、依頼したことをなかなか処理してくれない人もいます。
それに、結局は「人と人との付き合い」になるわけですから、性格的に相性の良い人もいればまったく自分に合わないセールスもいることでしょう。

住宅という高い買い物をするわけですから、もし相性の合わないセールス担当がついたとしたら交代してもらいたいところですね。
ところが、ほとんどの住宅会社においては、一度ついたセールス担当者は途中で交代することはありませんし、客側から「他の人に代えてもらうことはできますか」と問い合わせても、(形式的には)「セールス担当は代えられません」と言われるケースのほうが多いと思います。

代えたいセールスマン


これは住宅会社側から言えば、次のような理由に基づくものと思ってよいでしょう。

まずは、住宅セールスの給料体系の多くは歩合制をとっているので、歩合給の計算や担当者間の調整が難しい事が挙げられます。その顧客との話がどこまで進展しているかにもよりますが、セールス活動にはかなりの手間やコストがかかっています。
住宅会社の仕事は契約、工事、引き渡し、代金決済へと進んでいきますが、一番重要なのは契約までの流れです。契約がなければ工事もメンテもありませんので。
その肝心の契約に至るまでに、顧客の注意をひき、興味をおこさせ、購買意欲を刺激して、最終的には決心してもらうというプロセスにかなりの営業活動をしているはずです。
それなのに、契約後に「性格があわないから」という理由だけで他の営業マンに交代させられて肝心の歩合給を手にできないということになれば一大事ですから、交代させられる身になれば必死に抵抗したいわけです。 従業員同士の揉め事になっても困るわけですから、会社としても人事管理上、そういうことはできるだけ避けたいわけです。

もう一つは、セールス担当を交代すると打ち合わせ内容の一貫性がくずれるので却ってトラブルが発生する要因にもなることです。商品の説明内容や見積内容、それに値引きやサービス品の内容などを引き継ぎ時に完全に行うというのは土台無理な話で、「前の担当者はこう言ったのに・・」とか「それはサービスしてくれる約束だったはずなのに・・・」という不満がでてくる事が往々にして起こります。

そんなわけで「セールス担当の交代は基本的には行わない」というスタンスが一般的ではありますが、だからといって法律のように絶対曲げられないルールというわけでもありません。話の持って行きようで実際にセールス担当が変更になるというケースも勿論あります。

それでは、「どうしてもこのセールス担当とは一緒にやっていけないな」と思った場合に担当者代えをしてもらうにはどうしたら一番スムーズにいくでしょうか。

まず、タイミングとしては会社側が一番折れやすい時である「契約前」に申し出るのが効果的です。
「御社の住宅は気に入っているのだけれど、どうしてもセールス担当となじめない。別の担当者に替えてもらえば契約に前向きになれるのですが」という風に、契約という言葉をちらつかせながら申し出ると、かなりの確率であっさりと了解してくれるものと思います。
もちろん、本人に直接申し出てはいけません。必ず本人の上司で、できるだけ地位の高い人に申し出ることです。

それから、ただ漠然と「相性が悪い」とか「どうも好きになれない」というような理由では、交代を申し渡す上司のほうも説得しづらいので、具体的な事柄を挙げて申し入れたほうが良いと思います。
例えば、「打ち合わせ時間に遅れてくる」とか「質問に対する返答がない」、或いは「説明してもらう内容が日によって異なる」とか「打ち合わせ時に私用電話が多い」など、担当者の怠慢や営業資質を問題にするほうが会社側も納得しやすいでしょう。

住宅の建築トラブルの多くはセールス担当に責任の一端がある場合が多い反面、本当はトラブルになりそうな案件も良いセールス担当に当たると未然に防ぐ事ができることもあります。

家づくりに失敗しないためには、初めに担当者の良し悪しを判断することに合わせ、途中でどうしても合わないと感じたら思い切って担当者代えを申し入れる勇気も必要だと思います。



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