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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

外壁について 

「タイルの外壁ならメンテ不要」

説明図

住宅を新築した直後は綺麗なのが当たり前、しかし、年を経るに従い汚れてくるのも当たり前です。

でも、出来るだけ綺麗な状態を長く保ちたいし、メインテナンスの費用も少なくしたい。

そういう施主の要望に対して、これならと勧められるのが「外壁タイル張り」じゃないでしょうか。

「少し価格は高くなりますが、外壁をタイル張りにすればメインテナンスは不要ですし、汚れもほとんど気になりません。長い年月生活する事を考えれば、結局は安上がりというわけですよ」という説明に、なるほどとうなずいてしまいますね。

タイル張り外壁の家
確かに、タイルそのものは表面硬度も硬く経年変化も少ない、外壁材としては非常に優れた材料です。

昔は外壁にタイルを貼るとなると、まずモルタルで下地を作り、その上に背面に接着用のモルタルを塗ったタイルを張り付けていましたので、古くなってくるとタイルが剥離して落下するなどの危険も有りました。
しかし、最近は乾式のサイディングボード等の上に強力なタイル用接着剤で圧着施工するようになり、そういう心配もほとんど無くなりました。
さらに、突起のついた下地ボードにタイル背面突起を引っ掛けるようにした、接着剤までも使わない乾式タイル工法も開発されてきましたので増々剥離の心配もなくなったわけです。
では、やはりメンテは不要なのかというと、実はそうではありません。

タイルにはタイル同士の継ぎ目(目地といいます)が必ずあります。この目地を目地材で埋める方法と目地材を使わない底目地方法がありますが、前者は長い間に目地材そのものが剥離する可能性がありますし、後者はその隙間にごみ、汚れ、カビ等が付着する可能性があります。

もうひとつ、外壁には必ず開口部(窓や扉)がありますから、そことタイルの(或いは下地ボードとの)間はコーキング剤で防水処理をすることになります。このコーキング剤もやはり経年変化、劣化によりヒビ割れ等を起こします。

タイル周りのコーキング


というわけで、タイル張り外壁といえども、やはり定期的に足場をかけて高圧洗浄したり、目地材やコーキング剤の打ち直しなどのメインテナンスは必要となるわけです。

ただし、他の工法に比べてメインテナンスの頻度が少ないのと汚れやヒビ割れが目立ち難いという利点はありますので、やはり優れた材料に違いは無いのですが、住宅業者が宣伝するほどにコストパフォーマンスが抜群というわけでもありませんので、ご注意いただきたいと思います。




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