本文へスキップ

マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

設計、間取りについて 

「階段の勾配は緩いほうが良い」

説明図

日本の住宅の階段というのは狭くて急勾配なのが当たり前という時代がありました。
階段というよりも「はしご」という感じ。
犬山城とか彦根城とかの現存天守閣の階段を登ってみればその急勾配がよく分かります。
こんな階段、とても昇り降りできやしないと思ってしまいますが、昔は「はしごよりはまし」程度の考え方だったのかもしれません。
一説には、万一敵が攻めてきた時に急勾配の階段のほうが守りやすいという理由でそう設計されたというのもありますが、もう天守閣の入口まで攻めこまれた時点で落城寸前ですので、それが主たる理由だったとはとても考えられません。
やはり、日本の階段というものは急勾配が常識だったのだと思います。
古い社寺、旅籠、城郭などに行けば、室内だけでなく外部の石段まで急勾配にできているのを良く見かけます。

城郭の階段

さて、現在の住宅ではどうかというと、建築基準法で住宅の階段寸法は、蹴上げ(階段一段の高さ)23センチ以下、踏面(階段一段の奥行き)15センチ以上と定められていますので、流石にはしごのような階段はなくなりました。
しかし、この基準で最低限度と設定されている数値はかなり急勾配なので、実際は蹴上げ20センチ、踏面20センチぐらいで作られているところが多いのではないでしょうか。
ハウスメーカーなどの各建築業者は、それぞれ標準的な階段寸法を定めていますので、打ち合わせではその寸法を確認しておくことも大切ですし、自分に合わせて寸法を変更する事が可能かどうかも相談してみたほうが良いでしょう。

では、階段の勾配は緩ければ緩いほど良いかというと、実はそうでもありません。

勾配が緩いということは蹴上げが短くて踏面が長いということですが、蹴上が短いということは段数が多くなる訳で、登ってもなかなか到達しなくてイライラしますし、踏面が長いと大股に歩かなければいけないので却って苦痛に感じる上に、階段の面積を大きくとらなければいけないので他の部屋の面積が圧迫されることにもなります。

実は小学校の階段は、蹴上げ16センチ以下、踏面26センチ以上と決められていますので、かなり緩い勾配になっています。大人が小学校の階段はなんとなく歩きにくいと感じるのはその為です。
以前、足の悪い方の住宅て、蹴上げ15センチ、踏面26センチという階段を作ったことも有りますが、やはり私には歩きにくく感じた記憶があります。

では一般的にどの程度の勾配がいいかというと(実際は「人それぞれ」というより仕方が無いと思いますが)、私は蹴上げ19〜20センチ、踏面23〜21センチが一番適当なサイズなのではと思っています。

各々に最適な階段勾配
この「自分にとって適当なサイズ」は体格や性別、年齢によっても異なりますので、家づくりの検討段階では、いろいろな家の階段で実際に昇り降りしてサイズを測って見て、家族で相談して決めるのが一番良いように思いますが如何でしょうか。



階段の勾配は安全な階段にするための重要なファクターには違いありませんが、それ以外にも材質や階段形状にも注意が必要です。とはいっても木製の既製品であれば、靴下などをはくとどうしても滑りやすくなります。廻り階段部分などはなおさらです。
もし危険だなと感じたら、すぐに滑り止めマットや手すりなどで安全対策をしたいものです。


トップに戻るボタン

contents