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懐かしい昭和の思い出箱

建て物 

染付便器がなんとも優雅な厠

今は世界中に知れ渡った日本の洗浄トイレ。訪日観光客がおみやげに買っていくことも多いのだそうですが自国の便器とのサイズや配管類とのマッチングはなかなか上手くいかないんだそうです。
もはや我々はあの洗浄便座の快適さに慣れてしまって、旅先で仕方なく和風便器を使うハメになるとかなりストレスを感じるようになってしまいました。
しかし昭和の中頃までは洗浄便器どころか洋式便器もまだ珍しい時代でしたから誰もが当たり前のように汲み取り式のポットン便所をつかっていたものです。

この写真のような染付便器は江戸時代から使われ始めて昭和の初期に白磁製の便器に切り替わって行くまでは、一部の木製便器と併せてトイレ(そのころは厠)空間を演出する立役者でした。 というわけで旅館やある程度格式のある住宅では昭和の後期までかなり染付便器が使われていました。
さすがに最近は見かけなくなりましたが、いま改めて見るとなんともレトロで優雅なデザインじゃないでしょうか。

ただあの小便器の前に置いてある厠下駄にはいやな思い出もあります。自宅にはあのようなものはなかったのできっとどこかの旅館だったのだと思いますが、あの下駄に靴下を履いたまま乗ったところ中に水が残っていてびっしょりと濡れてしまったことがあります。きれいな水なのかそれともこぼれた尿だったのかわかりませんが・・・・・

染付便器

写真:INAXライブミュージアム

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