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懐かしい昭和の思い出箱

生活用品 

白黒ポータブルテレビ

昭和の時代に一般家庭の生活を劇的に変えたのはやはりテレビの普及だったような気がします。最初は病院や店舗や裕福な家庭に設置され、庶民はそういう場所に足を運んでわざわざ見に出かけたものです。
待望のテレビが我が家にやってきた日は鮮明に記憶していますが、その頃のテレビにはブラウン管の前に保護用の垂れ幕がついていて、見ない時にはカバーをかけていましたので、随分大切に扱われたいたものです。

それから徐々に大型化していき同時にカラーテレビにも移行していくわけですが、一家に一台だったテレビも、寝室などに持ち運びできるポータブルタイプなども登場してきて、一部屋に一台という使い方もできるようになりました。

私がはじめて一人暮らしを始めた時に購入したのはそういう白黒のポータブルテレビでした。10年程使われた後の中古品を大阪の電気街でみつけて買ったのですが、それでも当時の価格で一万円以上したと思います。
でも、しばらくするとチャンネル部分がガタついてきてまともにチューニングできなくなりました。そこで活躍してくれたのが突っ張り棒。といっても単なる竹の棒でしたが、それを壁とのあいだに突っ張ってその角度で微妙な圧力をチャンネルにかけてチューニングしていたのです。
チャンネルを変えるたびにそれをやるのでかなり面倒くさいのですが、慣れというのは恐ろしいもので、新しいカラーテレビに代えるまで5年間ぐらいはそんな状態を続けていました。
いま思えば、かなりの職人芸だったような気がします。

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写真:岩村町木村家

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