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懐かしい昭和の思い出箱

生活用品 

正月の餅整理で活躍した「あられ煎り器」

正月の飾り物といえばやはり鏡餅。
今は小分け包装したパック入のものや砂糖入りのなんちゃって鏡餅が主流ですが、昭和の鏡餅はもちろん本物のあのどっしりしたやつでした。

初めはキレイな鏡餅も、日が経つにつれてヒビ割れが起こり湿気が多ければちょっとカビが生えたりして、段々とその容姿が衰え、もはやここまでというところでやっと鏡開きを迎えます。
そりゃあカチカチになっていますからとても包丁などでは歯が立ちませんから金槌などを使って割ることになります。まあ外はカチカチですが中はまだ少し柔らかかったりしますので、出刃包丁などを使って小さくしておしるこなどに入れて食べるわけですが、なにせ金槌で叩き割るのですから敷いた新聞紙の上にはまだ小さな破片がいくつも転がっているいるわけです。
こんな破片を処理するのに活躍したのがこの「あられ煎り器」。
この中に餅の破片を入れて七輪にかざして煎るわけで、そのまま食べたり、砂糖醤油をつけて食べたり、おしるこに入れたりして、喜んで食べた記憶があります。

このあられ煎り器ですが、現在は本来の使い方よりもコーヒー豆の焙煎用として使われているようで、まだまだ結構な需要があるそうですよ。

正月の餅整理で活躍した「あられ煎り器」

写真:MieMu 三重県総合博物館

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