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懐かしい昭和の思い出箱

生活用品 

小声でかけたピンク電話

ひところ「ピンクの電話」という女性漫才師が活躍していましたが、これは漫才師ではなくてピンク色の公衆電話のこと。といっても正式の公衆電話と違って「特殊簡易公衆電話」と呼ばるもので、店舗などに設置されていて料金徴収はその設置者が行い売上の一部を電電公社(いまならNTT)がピンはねするという形態のものです。

ピンクというとピンク映画などのように艶めかしい雰囲気が漂うものですが、この電話の色は少しくすんだ淡い色なので、この電話を見て興奮する人はいなかったでしょう。
それなのになぜ小声で話さないといけないかというと、前述のようにほとんどは喫茶店や食堂などの店頭、しかもレジのすぐ近くに置かれている場合が多かったので、会話内容を聞かれないようにみんな小声でぼそぼそと話すことになります。
でも、中には全くそんなことを意に介さずに大声で電話をかけまくる人もいたりして、喫茶店などで退屈している時には結構おもしろく聞かせていただいた記憶があります。

そんなピンク電話も、勿論本物の公衆電話も、今では携帯電話に駆逐されてだんだん姿を消されつつ有ります。携帯でも周囲の人に気兼ねなく平気で大声でしゃべりまくる人がいますが、ピンク電話と違って耳をそばだてたくならないのはなぜでしょうね。

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写真:医王寺民俗資料館

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