折田 早苗
東日本大震災で初めてこうした大きな災害に直面することになりました。
以前から震度5レベルの地震はいくつも経験していたのですが、それでも大きなダメージを受けたことはほとんどなかったので、今回の大震災時に起きた様々なことは考え方を変える大きなきっかけとなりました。
特に重要だと感じたのが災害備蓄品を準備しておくことです。
直接津波が来ることや大きく建物が倒壊するという事はありませんでしたが、長く停電が続いたために大変な不自由さあじわうことになりました。
当時は寒い時期でしたので暖房を使いたかったのですが、電気が来ないことには、こたつもファンヒーターもエアコンもすべて使う事はできませんでした。
暖房が一切使えなくなるとは考えていなかったので大きな衝撃を受けたのを覚えています。
かろうじてガスだけは通っていたので、それでお湯を沸かして、たまたま寝るときに使っていた「ゆたんぽ」があったので家族全員でそれを使って暖を取りました。
それすらなかったらかなり厳しい状況だったと思います。
家の中も真っ暗になるので、手元を照らす照明だけではなく、広く照らせるようなランタンなどが有効で、これもたまたま持っていたものが大活躍してくれました。
また、食べ物などを買いに行くにしてもお店がやっていないことも多く、また信号機も停電で機能していないところも多かったため、外に出るたびに危険を感じました。
少し日にちが経過した後でもなかなか通常の運送ができていないようで、入荷されない品物が多く、できれば数日は特に買い物をせずに済むような食べ物の備蓄などもしておく必要があると実感しました。
また、家の中に備蓄品などを置いていても、家の中のものが倒れていたり床に散らばったりしているので簡単に取りに行けないこともあります。備蓄品などは取り出しやすいところにまとめておく事も必要でしょう。
今はこうした体験を踏まえて、日持ちのする食料品を定期的に購入するという事は心がけています。またすぐに持ち出せるように最低限必要なものはリュックにまとめてとりやすいところに置くようにしています。