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 聴覚障害を扱った物語


死体は訴える

死体は訴える

ペニー・ワーナー 作  吉澤康子 訳

コナー・ウェストファルは37才のローカル新聞社の女性記者兼経営者、といってもアルバイトを一人雇っているだけなので本当に小さな町の小さな新聞社。だからこそ、身近に起こった殺人事件の解明のために、社業もそっちのけで駆けまわることができるのですが、そんな彼女の探偵さながらの活躍を描いた推理小説がこの「死体は訴える」です。

コナーは子供の頃の病気のせいでほとんど耳が聴こえないにも関わらず、マウンテンバイクにまたがってどこにでも颯爽と取材にでかけて行きます。健聴者とわたりあって全く引け目を感じさせないやり取りで事件の真相に迫っていくのですが、耳は聞こえずとも言葉は話せるのと非常に巧みな読唇術、それに、なによりもハンディを負っている事を自分で感じていない持ち前のバイタリティが、そのような活躍を可能にする大きな要因になっています。
物語の時代背景は1990年代の後半、まだインターネットの普及前ということでEメールやチャットなどの便利な通信手段はなく、もっぱらTTY(テレタイプ)を電話代わりの通信手段に利用しています。TTRと聞いてもすぐにはピント来ないかもしれませんが、我が国の企業でもEメールやFAXが無い時代に文章を送る手段としてテレックスが盛んに使われていたのをご存知の方もいらっしゃるでしょう。TTRもあれと似たようなものだと思えば間違いありません。

あれから何十年も経過して、今はコンピューターもインターネットも格段に進歩しました。
そのおかげで聴覚障害者の生活も大変便利になりましたし、これからも更に進化していくことでしょう。
そんなに遠くない時期には、相手の話し声が自分のメガネの隅に文字として浮かび上がってくるような商品が登場して来ることでしょう。(すでに基礎的な技術は開発されているのですから、それを商品化するだけの所にきています。)

コナーもそんな日が来るのを予想して以下のようにつぶやいていました。

退屈な仕事だと思う人もいるかもしれないが、わたしはコンピュータで新聞を作る一分一秒を愛している。
健聴者の学校に通ったろうあ者だったため、わたしははじめ秘書的な仕事につこうとしていた。
教師も、障害のあるわたしにできるのはそれくらいだろうと思っていた。だが、コンピュータをマスターし、文書処理や印刷機能に関するマニュアルをすべて読むと、その豊富な専門技術がたくさんの興味深い仕事への道を開いてくれた。
それとジャーナリズムの学位のおかげで、《クロニクル》に就職できたのだ。
ごく近い将来、コンピュータがろうあ者の生活を変えるにちがいない。


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