本文へスキップ

難聴などの聴覚障害をお持ちの方に、ちょっとしたアイデアや製品でより快適な生活を送って頂くために

こちらもどうぞ!聴覚障害を扱った物語

聾者、突発性、中途失聴、老人性難聴者などが送る様々な人生

区切り 区切り

 聴覚障害を扱った物語


こころの耳 伝えたい。だからあきらめない。

こころの耳

著  早瀬久美

平成13年7月17日に薬剤師法が改正され、それまであった欠格条項が廃止されて、聴覚障害者でも薬剤師になる事ができるようになりました。

この改正運動のきっかけとなり、この記念すべき日に晴れて薬剤師免許証の交付を受けたのが、この本の著者:早瀬久美さんでありました。
中学生の時に、母親の職業である薬剤師になるのを夢見た段階で既に欠格条項があることを知らされており、「耳が聴こえない人間は薬剤師にはなれない」事をわかっていながら、それでも敢えてその夢に立ち向かったのは何故なのか。また立ち向かえたのは何故か。その答えが面々と綴られているのがこの手記です。

聴覚障害をもつ子供が将来の職業を考えた時に、その障害があるがゆえに自分の夢を諦めたり、あるいは自分で勝手に制限してしまう事の方が多いのは事実だと思います。今の社会の現実から考えれば、それはそれで仕方がないことかもしれません。ですから、社会のバリアを打ち破って自分の夢を叶えられた早瀬さんは、只単に運が良かっただけなのかもしれません。しかし、こういった一つ一つの事実の積み重ねが社会を変えていくことも又事実です。
この本は、明日に夢を描く資格のある聴覚障害を持つ子どもたちにとって、大きな希望を与える一冊であることは間違いありません。

では、本文の中で心に残った一節をご紹介しましょう。

聞こえる人ばかりの中で「聞こえない」自分を受け止め、堂々とそれをアピールしていくという事はとても難しい。ほとんどが聞こえる人の中で自分を埋没してしまう。周りとの違いに気づいても、それを外に出すことなく自分の心の内に押し込んでいく。
多くの人は、聞こえないことがどういうことかを知らない。だから当然、ろう者自身から言ってもらわないとわからない。ところがろう者自身は、自分は聞こえると思い込んで育ってきている。手話も禁止されていたから手話を知らない。
「聞こえないってどういうこと?」と聞かれても自分自身がいちばんわかっていない。本当は、聞こえなくて情報が不足して困っているのに、自分自身がそれを認めようとしない。
生まれてきた耳の聞こえない赤ちゃんは、自分は耳が聞こえないということを知らない。むかしの「聞こえる人と同じようになれ」と言う教育を受けて育った者は、「耳が聞こえない」ということがずっとわからないまま大人になっている。
だから、聞こえる人との違いに大きなコンプレックスを感じるようになり、耳が聞こえない自分を否定してしまう。


通販のご紹介 通販のご紹介
Amazon販売ページ

聴覚障害を扱った物語の一覧リストへ

トップに戻るボタン




ナビ下画像

難聴支援画像

高齢者用グッズ選びへのバナー
amazonプライムPRへのバナー
ネット通販ガイドへのバナー