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2018/9/27[掲載日]
携帯電話で会話するような動作で聞こえる音を大きくしてスムーズな会話を補助できると評判の「クリアーボイス」を使ってみました。
メーカーの伊吹電子では「音声拡聴器」と呼んでいますが、あまり使わない呼び名ですので一般的な「集音器」と呼んでもよいでしょう。
大きさは本当に携帯電話サイズですが、重さは電池を外した状態で50グラムと本当に軽い製品になっています。電池を含めても74グラムですから、一般的なスマートフォンの半分くらいの重さと考えて良いでしょう。
首からぶら下げて使えるようにネックストラップも付属していますが、この重さなら首にかけて出かけてもそんなに気にならないと感じました。
使用に先立って付属されている乾電池を入れます。単4のアルカリ乾電池を使用すれば連続して200時間の使用が可能ということですので、一日2時間使ったとしても3ヶ月は余裕で持つことになります。
実際はそんなに使わないでしょうから、半年ぐらいはもつことと思います。
電池そのものは一番入手しやすい単4で、電池フタの開閉や電池の出し入れもかたくないので、これなら高齢者の方でも簡単に電池交換ができるものと思います。
(MEDE IN JAPAN の文字を見ると安心しますね)
本体の左側に小さなスライドスイッチがありますが、これが主電源のON-OFFスイッチになります。
この機種はこの主電源をONにしていても、本体を握った時に操作する押しボタンスイッチかイヤホンが差し込まれる事がなければ作動しないようになっていますので、この主電源をONにするだけでは電池は消耗しません。ですから、日常使いであれば、イヤホンの挿しっぱなしにさえ気をつけていればこの小さなスライドスイッチは操作する必要はないでしょうが、長期に渡り使わない場合はオフにしておくべきでしょう。
本体の右側面にかなり大きなボタンスイッチがあります。携帯電話をかけるときのように本体を持つと自然にこの握り(押し)スイッチが押される状態になって集音機能が作動します。
使わない時はこの握りスイッチはオフ状態のままですので電池の消耗を防ぎます。
この製品は本体のスピーカーからではなく、イヤホンを利用して音を聴くことができます。その場合は握りスイッチを押さなくてもイヤホンを挿入するだけで集音機能が作動します。
イヤホンがスイッチ代わりになるのはとても便利ですが、握りスイッチが使わない時は自然にオフ状態になるのに対して、イヤホンは挿しっ放しにされる場合があります。その場合はどんどん電池が消耗していきますので、イヤホンを常時使用する場合は主電源スイッチで入切りするように習慣づける必要があります。
この製品の集音部分つまりマイクは本体の下にあります。小さな穴がそうです。このあたりは携帯電話と同じですね。
ただし、携帯電話のマイクは主に自分の声をひろうためにあるのに対して、この機種の場合は相手の声をひろうためにあります。つまり持ち方も、相手に対してこのマイク部分を向けるようにする必要があります。
そのマイクの横に小さな赤ランプ(LED)があり、作動中はこれが光るようになっています。
この機種の一番の特徴は、電話のように自分が聴きたい時だけ操作して集音機能を作動させるということです。つまり周囲のザワザワ音やハウリングなどの耳障りな音を常時聴く必要が無い点にあります。
軽くて小さく気軽に持ち歩けるわけで、買い物や病院などで会話が必要なときだけ取り出して使用するには正にうってつけの商品だとおもいます。
ただし音量については拡大率(音の増幅率と言ったほうがよいでしょうか)がそんなに高くないような気がします。つまり、老人性難聴のような軽度の難聴者用という位置づけだと思います。
本体に音量調節ボタンを付けてもう少し聞き取れる音を大きくした方が良いのではと感じました。
ちなみに、イヤホンの方はコードの途中に音量調節ボリュームがついていますが、これももう少し最大音量を上げたほうが良いと思います。