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こんな大河ドラマを見たい! だから作って欲しい!

こうすれば視聴率は上がる

「前回までのあらすじ」を拡充すべし

最近の視聴率推移をみてみると、初回はそこそこであっても段々と下降線をたどるような傾向がみられます。
連続TV番組というものは、同じ人が必ず見続けてくれるという保証がないものだけに、視聴率に変化がでるのは当然です。見てくれていた人が見なくなれば視聴率は下がり、見ていなかった人が見るようになれば視聴率は上がることになります。当たり前ですね。
この視聴率がだんだん下がるという現象は、なにも珍しいことではなく、実はこれが当たり前の現象なのではないでしょうか。
その回の放送内容を面白いと感じる人が9割で、つまらないと感じる人が1割であれば、番組的には成功しているはずなのですが、(連続ドラマの場合は)次回見てくれる人が1割減少してしまう可能性があります。
一度その番組に「面白くない」というレッテルを貼って離れていった視聴者を取り戻すのは非常に難しいわけで、うかうかしていると自然に視聴率は低下していくものです。

しかし、途中から視聴率が上がる番組があります。
そういう番組は、途中から新たに視聴者を獲得するか、一度見限って離れていった視聴者を再び取り込めたことになります。
こういうケースは「今年の大河は面白い」という評判が高まって、関心がなかった(或いは関心が薄れて離れていった)視聴者が興味を示してくれた結果にほかなりません。
こういう有り難い視聴者を繋ぎ止めることこそが視聴率アップの決め手になるのです。
それにはなんと言っても、ドラマ全体の流れの中にスムーズに入って行けるように、つまりこれまでのストーリーにすぐに馴染んでもらえるように導入してやる必要があります。
実は、なにもしなくても、途中からスムーズに導入されるケースもあります。
それは、視聴者がすでにそのドラマの流れを知っている場合です。大河ドラマでおなじみの戦国時代などはこれが顕著に現れます。歴史好きな人はその時の大河ドラマを継続して見ていなくても、桶狭間があり本能寺の変があり関ヶ原があり大阪夏の陣があるという流れは知っていますから、どの回から見始めてもすぐに感情移入できてしまいます。そしてその回が面白かったら次回も見るようになります。

しかし、歴史に詳しくない人に対しては、或いはその時の大河ドラマの内容が有名なものでない場合は、そういう有り難い現象は起きません。
そこで大事になってくるのが「前回までのあらすじ」紹介です。

連続ドラマで「前回までのあらすじ」が入るのは珍しくもなんともありませんし、NHKの大河ドラマでも当然やられています。
これに使われる時間はだいたい15~30秒ぐらいのものでしょうか、目的は主に前回と今回のつながりをもたせる為に作られています。これによってこれから放映される映像にスムーズに感情移入できるようになります。
しかし、これくらいの長さだと、前回見てくれた視聴者にはちょうどよいのですが、この大河ドラマを初めて見る人、或いはしばらく間を開けていた人にはかなり説明不足の感があり、なかなかドラマに溶け込んでもらえるとは思えません。
しかし、大河の視聴率を上げていくためには、この人達を取り込んでしまうことがとても重要なのは前述のとおりです。私は、この「前回までのあらすじ」を90秒ぐらいに伸ばして、物語のはじめから前回までの大まかなあらすじが掴めるように拡充してはどうかと思っています。

簡単に言っていますが、これはなかなか大変な仕事になります。
前半はまだ良いでしょうが後半になってくるほど長い物語を短いあらすじにまとめるのがどんどん難しくなるでしょうから。
しかし、ここで手間惜しみをしていてはいけないと思うのです。映像はあるわけですから、この「あらすじ」作り専門の担当者でもってしっかりしたものを作っていただきたいと思っています。

この30秒を90秒に伸ばす時間をどこから持ってくるかと言うはなしですが、それは長すぎるオープニング画面を短くする分で十分補えると思います。
毎回見ている人にとって「長すぎるあらすじ」は退屈だろうという意見もあるでしょうが、ただ単に出演者やスタップの羅列が続くオープニング画面を見ているよりは遥かに益しでしょう。

それから、同じ目的で時々(年に3回くらい)はダイジェスト版を放映するのも良いかもしれません。年末に総集編をやりますがあの感じですね。
ただ、それを大河ドラマの時間帯(日曜20時)に入れ込むのは止めたほうが良いと思います、せっかく続きを楽しみにして待ってくれている常連視聴者に失礼ですから。「西郷どん」でときどき同時間帯に特集番組を入れていましたが、あれでその回だけは他のチャンネルに変えた人が結構いたと思います。(私もそうでしたから)。



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