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こんな大河ドラマを見たい! だから作って欲しい!

年代のかたより

空白期と呼べる年代がある

大河ドラマは源平、戦国、幕末維新に偏り過ぎているということで、今後の大河はそれ以外の時代を取り上げて欲しいというのが私の希望です。
では、どの時代のものが良いのか、というのがこれからの話。
もう一度「大河ドラマの作品年代表」グラフを見ていただきたいのですが、これまで作品化されていない或いは非常に少ない空白期とも呼べる年代が三つあります。

第一空白期
まずは源平合戦に至る前の年代でここを第一空白期と呼ぶことにします。これは平清盛が生まれる1130年以前と考えてよいでしょう。

「風と雲と虹と(1976年放送)」と「炎立つ (1993年放送)」はその空白期に入りますが、日本の歴史が始まって以来この西暦1130年までにたった2作だけというのはいかにも少ないと思います。
ただ、時代が古くなればなるほど人物や事件の記録が少ないのは当然で、史実や面白いエピソードをつなぎ合わせて作る大河ドラマには向かないことも分かりますが、平将門が死んでから藤原経清が登場する迄の100年ぐらいの間が完全に空白になっているのは疑問です。この頃はまさに藤原氏による摂関政治の全盛期であり藤原道長、源頼光、清少納言、紫式部などの有名どころもいるのですが。

大河ドラマで期待したい平安時代 華麗な王朝絵巻の平安中期は完全な空白期


第二空白期

次に源平合戦が一段落してから戦国時代が始まるまでの約250年間を第二空白期と呼びましょう。

大河ドラマではこの間に「北条時宗 (2001年放送)」「太平記 (1991年放送)」「花の乱 (1994年放送)」がありますが、250年間にたった3作ですから空白期とよんでも良いでしょう。

しかも「太平記」の足利尊氏が亡くなる1358年から「花の乱」の主役である日野富子が生まれる1440年までの約80年間が全くの空白なのもどうでしょう。この時期は室町幕府の全盛期で足利義満、観阿弥・世阿弥、一休禅師、雪舟などが出ています。

大河ドラマで期待したい室町中期 東山文化が栄えた室町中期は完全な空白期


第三空白期
第三空白期と呼べるのが戦国時代が幕を下ろしてから幕末に至るまでの江戸幕府隆盛の時代です。

この時代には「樅ノ木は残った (1970年放送)」「赤穂浪士 (1964年放送)」「峠の群像 (1982年放送)」「元禄繚乱 (1999年放送)」「元禄太平記 (1975年放送)」「八代将軍吉宗 (1995年放送)」の6作がありますが、このうち「赤穂浪士」「峠の群像」「元禄繚乱」「元禄太平記」の4作は人気の高い忠臣蔵を共通の題材にしていますので、実際の題材としては3作と見てもいいくらいで徳川300年で実質3作ではやはり空白期と呼べるでしょう。
しかも、吉宗が亡くなった1751年から黒船来航の1853年までの約100年間は完全空白期でもあります。この時期には松平定信、田沼意次、平賀源内、伊能忠敬、二宮尊徳、葛飾北斎などがいて題材に困ることは無いようにも思えますが。

大河ドラマで期待したい江戸時代中期 二宮尊徳などが活躍した江戸時代中期はなぜか完全空白期




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