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こんな大河ドラマを見たい! だから作って欲しい!

年代のかたより

推薦テーマ(第二空白期・鎌倉、室町時代)

大河ドラマの第二空白期は源平合戦が終了してから戦国時代が始まる前までの期間、つまり鎌倉時代と室町時代です。

この間に大きな社会変動が無かったかというと実はそうでもありません。北条氏の執権政治の始まり、元寇、建武の新政から室町幕府開設などかなり重要な出来事が起こるのですが、この時期を扱った大河ドラマが「北条時宗」、「太平記」、「花の乱」の3本だけというのはちょっとさびしいですね。
実はこの時期、政治社会面のみでなく、仏教、絵画、著作、茶の湯などの文化がとくに華麗に花開いた時代でもありました。
そういう点も含みつつ、この第二空白期で取り上げて欲しいテーマ(題材)をいくつか推薦したいと思います。

1:北畠顕家
北畠と聞けば神皇正統記を著した北畠親房を思い起こす人が多いと思いますが、この顕家は親房の長男になります。

もちろん、れっきとした高位の公家でありながら建武の新政では新田義貞や楠木正成などとともに足利尊氏を大いに悩ました陸奥国鎮守府将軍でもありました。
遠い東北の地から後醍醐天皇軍危うしとなれば鬼神のごとく来援して敵を殲滅させる手腕はとても公家の御曹司とは思えないほどで、後醍醐天皇がもっとも頼りにしていた一人ではなかったでしょうか。
残念ながら最後は武運拙く21歳の若さで討ち死にしてしまいますが、花のような美青年だったということで若い歴女には非常な人気があります。
時代背景も面白い上に、人物そのものの経歴、容姿、人物、戦果などどれをとっても一流ですので、きっと素晴らしいドラマができることと思います。

活躍した地域も広く祭神としてお祀りしている神社もいくつかありますのでご当地づくりにも困りません。「太平記 (1991年放送)」では後藤久美子を起用して話題になりましたが、今度は容姿よりも軍人としての資質を前面にうちだしたキャスティングを期待します。
横山高治 「花将軍 北畠顕家」などを原作として脚本作りをすればどうでしょうか
大河ドラマの題名は素直に「公家将軍・北畠顕家」でいいと思います。

北畠顕家 足利尊氏をさんざん苦しめた公家将軍


2:足利義満
室町時代の一番の権力者といえばやはりこの人を置いて他にはいないでしょう。

歴史の教科書にも必ず「勘合貿易」や「金閣寺建立」で載っていますが、この人の業績で一番評価したいのは建武の新政以降南と北の二つに分かれていた朝廷を一つにまとめた「南北朝合一」だと思います。こういう問題は武力だけでは解決しないもので、やはりそれなりの政治手腕をもった人物にして初めて成し遂げられるものでしょう。
しかし、名前だけは有名なのですがその人物についてはあまり知られていないのも事実です。

平岩 弓枝「獅子の座・足利義満伝」はそういう義満の人物像を十分イメージさせてくれる力作ですので、これを原作としてアレンジしてもらいたいと思います。
大河ドラマの題名は「足利義満伝・獅子の座」で決まり。

義満が立てた金閣寺 足利義満が建立した金閣寺は誰もが知ってる名所


3:里見八犬伝
絶対に視聴率を稼げる題材と言ったらこれに勝るものはないでしょう。

物語の舞台は室町時代後期。安房里見家の姫君と主家の危機を救った神犬との因縁により生まれた仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の数珠玉をもつ八犬士の活躍の物語です。
昔NHKの人形劇でも放映されましたのでそれをご覧になった方も多いでしょう。

さてこの八犬伝、なんと言っても基本となる筋書きが面白い上に、八犬士それぞれの生い立ちなどを交えていけばいくらでもストーリーが続きますので大河のような長丁場にも十分絶えられます。というよりも、この物語を短い時間、つまり映画のように2時間程度で収めようとするほうが土台無理ともいえるボリュームがあります。

主役級の登場人物が多いので若手有名タレントを何人も起用すればアイドル見たさの若年視聴者窓層も取り込めますしね。
物語の性質上当然CGを多用した映像になるでしょうが、そのあたりも技術的にどんな仕上がりになるのか楽しみです。

滝沢馬琴原作の「南総里見八犬伝」を元に上手に脚本化してほしいものです。
大河ドラマの題名は「里見八犬伝」で決まり。

里見八犬伝の舞台館山城 南総里見家を舞台に八犬士の活躍をえがく


4:一休宗純
子供から大人まで誰でも知っている日本でいちばん有名なお坊さんは誰?
という質問があったら答えのベスト1はやはり「一休さん」になるのではないでしょうか。
小坊主時代の頓智噺(とんちばなし)である「虎退治」や「このはしわたるべからず」なども初期のストーリーに取り入れたら面白いでしょうが、後小松天皇のご落胤として屈折した少年時代を送った事や成人してからの破天荒な生き方などなかなか逸話に困らない人物でもあったようです。
但し、男色や盲目の森女との関わりなどNHK大河ドラマとしては如何かと思われるものもあるので、そのあたりを上手くカット或いはアレンジして爽快な人生を送った一人の禅僧としての一休を描いてほしいと思います。
大河ドラマの題名はもちろん「一休さん」。

一休さん とんちばなしで名高い一休さん




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