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こんな大河ドラマを見たい! だから作って欲しい!

こうすれば視聴率は上がる

無名の俳優を起用すべき

有名で人気の高い俳優を起用して視聴率を上げるという考え方は確かにありますし、多くのドラマでそれが功を奏した事例もあることでしょう。
実際「自分の好きな俳優が次の大河ドラマにでるから見てみよう」という人はかなりいるものと思いますが、でも、そういう動機で見始めた人が本当に最終回まで視聴を続けてくれるかは疑問です。きっと一回や二回は見てくれるでしょうが、内容が伴わなければ長続きはしないものと思います。
私は、一年間の長丁場である大河ドラマだからこそ主役級(主人公やヒロイン)には無名の俳優を起用した方が視聴率は上がると思っています。

理由は二つあります。

一つは視聴率稼ぎを狙ったキャスティングでは、有名で人気は高いけれど演技力の無い俳優(俳優ではなくお笑い芸人や歌手だったりもします)が起用されるケースが目立ち、それがドラマを台無しにするパターンがあまりも多いことが挙げられます。
例えば・・と実際の名をあげると角が立ちますので具体例は申しませんが、初めて時代劇をやるというようなアイドルがまるで学芸会のような演技をしていたり、本当は筋肉隆々とした偉丈夫であるべき役柄なのにモヤシっ子みたいな若手芸能人がでてきて上半身裸で相撲をとったり、「それはないだろ」というようなシーンに戸惑われた方も多いのではないでしょうか。そんな場面が目立ってくると流石に次回からはもう観る気もなくなってしまいますので、だんだん視聴率が下がることになります。

二つ目は、有名で人気も実力も兼ね備えた俳優であっても、その人の持っている(これまでに長年築き上げてきた)イメージが今度新たに演じる役柄に合わない場合は、却って違和感だけを残す結果になりかねない点です。
これは実例を上げても問題ないと思いますが、「功名が辻」の仲間由紀恵は大変演技の上手な俳優だと思いますが、私は「ごくせん」のイメージが強く残ってい過ぎて最後まで千代には馴染めませんでしたし、「龍馬伝」で好演した福山雅治もどうしても坂本龍馬には重なりませんでした。

もちろん人によって各俳優にどんなイメージを重ね合わせているかの違いがありますので、私の感じ方とは違う意見をお持ちの方も多いことでしょうが、初めからなんの先入観(イメージ)も持っていない、つまり無名の役者が演じてくれる方が素直にその役柄に感情移入できるのではないかという気がしています。

太閤記の緒形拳や三姉妹の栗原小巻、独眼竜政宗の渡辺謙などはまさに大河ドラマを登竜門として大スターに駆け上がったわけで、無名の俳優だから誰も観る気にならないなどということは無く、却って新しいスターを発掘して応援する楽しみにも浸れ、視聴率も最後まで稼げるような気がするのです。

将来有望な若手俳優の登竜門としての役割を大河ドラマが背負っていけるような粋なキャスティングに期待したいものです。



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