
Android搭載スマートウォッチのLEMPを、途中で 1G-16Gタイプから4G-64Gに交換しながら約2年使い込んできました。
LEMPのレビューの最後に「これ以上の機能をもち角型の商品がでたら購入を考える」旨述べていますが、おりおり新商品をチェックするものの、なかなか角型の新商品は現れませんでした。
求めていたものは「角型」+「最新Android」+「カメラ位置が12時方向で高解像度」+「時計のアンビエント表示」ぐらいだったのですが、ちょっとハードルが高かったのでしょうか。
スマートフォンならこの程度の改良はあっという間に行われるのですが、Android搭載スマートウォッチというこの分野はニッチ市場なだけにそう簡単にはいかないのでしょうね。LEMFOもほとんど新商品を出さなくなり、発売から2年以上過ぎたLEMPなんかも、いまだに(当時よりもかなり高額で)販売されているのですから。
そんなことで、半ば諦めながらも、新しいスマートウォッチを物色していたら「X8 ultra」という商品が目に止まりました。
これはApple Watch Ultraの模倣品(いわゆるApple Watch クローン)のようなもので、単独ではなくスマホとブルートゥース接続して使うタイプなら5,000円以下で手に入るようです。
この「X8 ultra」に4G LTEタイプがあることに気が付き、こういう模造品は警戒すべきものとは十分知りながら価格も1万円程度だったのでポチっと購入してみました。(AliExpressでいくつかの販売店が扱っているのですが、そもそもメーカー名が不明だし、仕様表記も商品画像も怪しげな記載でしたのであまり期待はしていませんでしたが・・・)
さて、商品はAliExpressにしては随分はやく、約1週間で到着しました。
ファーストインプレッションは、パッケージングも本体の作り込みもかなりシッカリしており予想に反して好印象をもちました。
ここまでApple Watchを真似して良いのだろうか(もちろん、いけない事ですが)と心配にはなりますが、見てくれや腕への付け心地は明らかにLEMPよりも優れています。
ということで、多少の期待をもちつつ機能や動作の確認に入りました。
まずはこれまで使ってきたLEMPとのデザイン面での比較をしてみましょう。
デザインは人に縁って好き嫌いがあるのは当然ですが、やっぱりスッキリしていますね。
使い始めの設定のしやすさ、画面の見やすさ、OSのユーザーインターフェイスについては流石にappleを真似しただけあって良くできていました。
操作感についても、(私はApple Watchを使ったことがないので本物との比較はできませんが)これまで使ってきたAndroid搭載スマートウォッチと比べて、こちらの方が優れていると感じました。(まあ、真似した相手が優れていたということですが・・)
商品の販売ページだけでは仕様がはっきり掴めなかったので、Droid infoというアプリを使って確認してみました。
やはりAliExpressの販売ページの記載事項とはかなりズレがありました。
早速これまで使ってきたドコモ系MVNOの通話シムを入れたのですが、うまく通話ができません。
発信はうまくつながるのですが、受信ができません。
何度やっても「この電話は電波の届かないところにあるか電源が切られているのでつながりません」となってしまいます
ではSMSはどうだろうかとメールを送信してみたら、これも上手くつながりません。
かなり遅れて届いたり、発信がエラーになったりします
通話もSMSもできないわけで、これは通信機器として致命的ですね。
Wi-Fiは設定項目があるので簡単に繋がったので、次は4GLTEでモバイル通信をしようと思ったのですが、これもできませんでした。
というより、設定項目の中にモバイルネットワークに関するものがないのです。
MVNO(いわゆる格安シム)の通信シムを挿入する場合はほとんどAPN設定をやり直さなくてはなりませんので、
普通のAndroidスマホの場合は設定項目の中に必ずAPNを設定できる項目があります。
これまで使ってきたAndroid搭載スマートウォッチにも必ずこれがありましたので、問題なくモバイルネットワークに接続できたのですが、この「X8 ultra」にはナント!それが見当たらないのです。
通話に続いてモバイル通信もできないとなると、本当にゴミですよね。
ただ、この商品は日本国内での通話や通信が保証さているものではありませんし、APN設定についても、ひょっとしたら大手キャリアのSIMであれば自動接続されるようになっているのかもしれません。
いずれにしても販売元の瑕疵をはっきり証明できなければ返品できませんから、これは諦めるより仕方がないかと思いました。(元々、ある程度は不具合があることは想定していましたので、それほど落胆しませんでしたが・・)
そんなことで、半ば諦めかけていたときに閃いたのがLEM10の時に使用した「ショートカット+」というアプリの利用です。
このアプリの「アクティビティ」という機能を使えば隠された設定項目にアクセルできる可能性があるからです。
早速試したところ、やはりモバイルネットワークを設定する項目にたどり着きました。
ここで、優先ネットワークタイプ(4G)、4GLTE拡張モードをONにして、アクセスポイントに新しいAPNを追加しました。
これでどうだ、とばかりに早速再起動して確認したところ、電話とSMSは見事開通。ただ、
データ通信だけはうまく行きません。
それならばと、新しいAPNを追加するのではなく、デフォルトで選択されていたAPNの内容を修正してみたところ、やっとデータ通信もOKになりました。
(多分、APNタイプ:default,xcap,supl の部分が問題だったのではと思いますが良くわかりません。)
とういことで、無事にLEMPの代わりとなる角形機種に変更できましたので、暫くこれで行くことにします。。
さてここで、今まで使ってきたAndroid搭載スマートウォッチの比較表を見てみましょう。(X8 ultraの販売ページの記載はほとんど当てになりませんので、確認できる範囲で修正してあります。)
さて、実際しばらく使ってみてどうだったのか?
まあ、良い点も悪い点もあるのですが、総じてLEMPより使いやすいので暫くはこれを使って行くつもりです。
最後に、APN設定時などで細かい文字を入力することになりますが、指だけでは誤入力が頻繁に起きてとても苦労することになります。こんな場合はやはりワイヤレスキーボードを利用するのが一番で、私はLogicoolのK480を使いましたが、この時に特殊文字の@が出なくて苦労しました。良く調べてみたらキー右上の薄いグレーで@を探して、shiftキーと同時に押せば良いことが解りました。
(これは単に備忘録として書き留めています。)