8年ほど前から心臓の動悸がときどき起こるようになりました。
若い頃、激しい運動をした後などに動悸が起こることはありましたが、それは当然のこととして心配するようなことはありませんでした。それが、何の前兆もなく格別運動をしたわけでもないのに動悸が起こるわけですからこれは心配にもなります。心臓が急にドキドキ早打ちする、いわゆる「頻脈」というもので、普通時の心拍数が70~80程度なのにそれが急に120~200ぐらいになるので、すぐに横になりたいくらいかなり苦しい状態が続きます。
散歩していたら突然胸がドキドキし始め、帰宅して横になってもそれが1時間以上続いたり、ドライブ中に起こって慌ててサービスエリアに入り車のシートを倒して休んでも3時間以上続いたりしたこともありました。始めのころは救急車を呼ぼうかと思った程です。
そんなわけで、ホームドクターにも相談し専門医で24時間(ホルター)心電計というもので検査してもらいましたが、「特に異常は無いので気にすることはありません」と言われて、とりあえずは納得。
それでも2~3ヶ月に一回程度の割合で起こるので別な病院で同じようなホルター検査をしてもらいましたが、ここでも「特に問題はありませんから、そんなに気にすることはありません」という診断でした。
そういわれても、頻脈自体が自分にとっては異常ですから、「発作が起きた時にすぐに効く薬などはないでしょうか」と聞いてみたことがありますが、「無いことはないですが、却って飲まない方がよいでしょう」とのこと。
まあ、そこまで言われたら自分なりの対症法を考えるしかありません。いろいろな情報をかき集めて、動悸を早く終息させる方法を試してみました。
以下例をあげると次のようなものです。
1:息こらえ(呼吸を止めた状態で、強く胸・腹に力を入れる)
2:冷たい水を飲む
3:両目をつぶって瞼を強く押す
4:冷たい水で顔を洗う
5:ツボ(げき門、神門)を刺激
6:求心を飲む
7:安静にする
仰向け~右横臥~左横臥
8:うつ伏せになる
9:仰向けになって膝を立てる
10:右手の裏側を額に当て、右親指と中指で左手親指の付け根付近の手首を圧迫しながら引っ張る
これらはすべて効果があるときもあれば無いときもありましたが、最近は仰向けになって息こらえをして、時々右や左に横臥するのが一番はやく収まるような気がしています。以前は30分以上は続いていたのが、3~15分程度で収まるようになりましたので、やはり慣れて来たということでしょう。
医者からは心配無いと言われ、最近は対症法をマスターしてきたとはいえ、やはり心配は心配として残っています。無症状のときの検査で異常なしと言われても、頻脈で苦しい時に検査したわけではないので、ひょっとして危ない病気が隠れているのではという心配が残るのも無理はありません。
そこで、発作が起きた時に自分で心電図を測れる「オムロンの携帯心電計」を購入しました。
自分で測れる心電計というと今はこれ一択といって良いくらいです。アップルウォッチで心電図が測れるようになるとは聞きましたが、やはりこちらの方が信用できそうでしたから。
製品は本体と専用SDカード、それに印刷ソフトのセットを購入しました。
ちなみにこの製品は特定保守管理医療機器ということで、専門知識を持った人が扱う物と位置づけられていますが、結果を勝手に素人判断しないようにすれば良いわけで、特に難しい管理が必要なわけではありません。
まあ、体温計みたいなものです。
本体だけでも測定やディスプレイでの波形確認などはできるので、それでも良いかもしれませんが、私は発作時の波形をプリントして医者に見せる目的での購入なのでセットにしました。
SDカードは市販品(そもそも最近は500MBなどという低容量品は売られていませんが)に比べると遥かに高額ですし、印刷ソフトもはWindows版しかない上に、この程度のものなら製品購入者に無償ダウンロード提供すべきかと思いますので少し販売方法には問題がありますが、本体の作り込みは流石に一流国産メーカーだけのことはあります。
取扱説明書もしっかりしていますし、なによりも操作がかんたんです。
まず袋からとりだして、電源スイッチを入れ、指を添えながら心臓の下に当てて測定ボタンを推すだけです。しかも、ディスプレイにその段階での操作方法が表示されるので間違うことはありません。
一回の測定時間は30秒、測定が終わると勝手に終了して問題の有無を表示してくれます。心拍数と波形も以下のようディスプレイで確認できます。
測定データはSDカードに書き込まれますから、それをパソコンに読み込んで専用ソフトで表示します。測定日時やそのときの状態などをメモ書きできる機能もあります。
結果をプリンターで印刷すると、以下のようにA4サイズのカラープリントが出来上がります。
ディスプレイで見るよりもかなりきれいな波形が印刷されますので、これなら医者に見せても役に立ってくれるものと思います。