
通信販売におけるクレジットカード払いの便利さと経済性については前項で述べたとおりですが クレジットカードを使うことに抵抗がある方も少なくはありません。
その理由として挙げられる大きなものは、次の二つではないかと思います。
■「他人から不正に利用されるのではないか」
というカードの安全性に対する不安
■「使い過ぎてしまうのではないか」
というコントロールに関する自分への不安
具体的な言葉にすると、こうなるでしょう。
安全性に関しては
「カード番号と名義人の入力だけで商品購入ができてしまうとしたら、一旦ネット通販業者からその情報が漏れてしまえば、いくらでも不正利用されて、知らないうちに自分が債務を負う羽目になるのではないか。 それならば、多少手数料は余分に掛かるかもしれないが、代金引換払いや銀行振込のほうが安心できる。」
自己コントロールについては
「クレジットカードの多くは銀行の預金残高以上に利用できる利用可能枠が設定されているので、自分の支払い能力以上の買い物をしてしまう危険がある。
自分には、支払い能力外の買い物を自制する自信がないので、借金で買い物をしないのと同様に、クレジットカードでも買い物をしないようにしている。」
上記のような考え方は、正に反論できないような立派な理由だと思いますので、このような考え方を否定するつもりは全くありません。
不正利用による被害が有るのも事実ですし、使い過ぎによる債務でお困りの方がいるのも事実です。
でも、その数は、カードを問題無く利用されている方の数に比べたら、極めて少数なのも事実です。
確かにクレジットカードにはメリットもあればデメリットもあります。
しかし、世の中の事全てにおいて、多かれ少なかれ、何らかのメリットも有り、逆にデメリットも有るのが普通ではないでしょうか。
自動車にしても、交通事故や大気汚染などを引き起こしたり維持費が高額であるというデメリットは認めながらも、それと比較して、便利で快適で運搬効率が良いというメリットの方に重きを置くからこそ、このように広く普及しているのだと思います。
稀に起こりうる危険を恐れすぎるあまり、
便利で経済性に優れたクレジットカードを使わず、
カード利用をしないゆえに、ネット通販の手続きが面倒で価格メリットも少ないものと思い込んでしまい、
今日、多くの方が享受しているネット通販のメリットを放棄せざるを得ないとしたら、
余りにも勿体無いような気がするのも事実なのです。
クレジットカード利用に関する最終的な判断は、メリットとデメリットを秤(はかり)にかけ、各々ご判断いただく以外に仕方ありませんが、 クレジットカード会社の方も、カードを普及させるには安全性の確保が一番重要であることは充分に認識していますので、不正利用に対しては補償(保証)体制を整えているのが実情です。
つまり、まともなクレジットカード会社であれば、万が一カードの情報が盗まれても、カード所有者に落ち度が無い限り、それによって生じる損害は補償されるというのが一般的な例です。
具体例として(カードによって異なりますが)インターネット上で公開されているホームページ内の文面で「不正利用」に関する部分を取り挙げてみましょう。
三菱UFJニコスカード
クレジットカードで安心してインターネットショッピングやサービスをご利用いただくためオンライン取引での不正利用による損害を補償いたします。
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クレジットカードJCB
万が一、不正使用に遭ってしまった場合でも、所定の手続きと調査のうえ皆様に重大な過失がないと判断した場合は補償いたしますのでご安心ください。
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アメリカン・エキスプレス・カード
不正使用と判明したカード取引については、原則として損害が補償されます。カード会員さまに重大な過失があると判断された場合を除き、ご利用金額を負担いただくことはありません。どうぞ、世界中どこからでも、安心してカードをご利用ください。
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楽天カード
万一、不正に利用されていることが判明した場合は、所定の手続きと調査のうえ、お客様に重大な過失がないと判断した場合は、会員様に被害額をご負担いただくことはございませんのでご安心ください。
(記載ページを見る)
このようにクレジットカードの安全性は、いつも現金を持ち歩いて支払いをするよりも安全なのではと思える程です。
クレジットカードの利用履歴はそのカード会社のホームページからいつでも確認できるようになっています。私は毎月一回は必ずチェックするようにしていますが、習慣化してしまえば少しも面倒ではないし、かえって現金払いで家計簿をつけるよりも余程簡単だと思っています。