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睡眠について

安眠できる部屋づくりとは

自分に合った睡眠環境が必要

環境を整える説明画像
少しでも明かりがあると眠れない人もいれば、真っ暗では眠れない人もいます。
しかし、煌々と明かりが灯った部屋ではやはり安眠はできませんし、工事現場の騒音の中でも、風のない熱帯夜も、凍える真冬の部屋の中でも、やっぱり安眠は得られません。 安眠快眠には、どうしても、周囲環境の適切化が必要になりますね。
どのような環境が望ましいか

一般的にはロウソクの灯ていどの僅かな明かりが安眠には向いていると言われています。 「薄暗がり」とでも呼ぶのでしょうか、目を開ければかすかに物が見える程度の明かりの方が、真の闇よりも安心して眠れるようです。

音についても同様に、全くの無音状態というのは精神的に不安感を与えますので、適度の暗騒音が有ったほうが良いと言われています。
例えとしては、よく「図書館程度の静けさ」と表現されますが、具体的に何デシベルの音の大きさが最も睡眠に向いているかという定量的な尺度は有りません。

図書館の例で言うと、外で鳴いている蝉の声は気にならないのに、少し離れたところで話している女子学生のヒソヒソ話は気になる、というようなものです。
好きな音楽を聞きながら寝る時には、かすかな音で聞くよりも、ある程度の音量が有ったほうが睡眠導入には効果的でしょう。

部屋の温度や湿度も安眠のための環境づくりには欠かせないものです。
冬ならば20~22度C、夏ならば26~28度C辺りが快適だとも言われますが、冬は寒くても寝具を厚くすればなんとかなるのに対して、夏の暑さは寝具で調整できない分、エアコンや扇風機などのお世話にならざるを得ません。
特に、戸外からの涼風が期待できる郊外と違い、日中の熱気が路面に蓄積して夜間の温度も下がらない街中に置いては、エアコンも安眠のための必需品と言える時代になってきました。

寝具選びも重要な要素です。
マットレスを変えただけでもガラッと就寝環境が改善される場合もありますし、最近では安眠に最適な枕についての研究も進み、様々な特徴を持った枕も開発されています。
軽くて暖かい布団や毛布、夏でも涼感を感じるシーツなど、季節ごとに自分に合った寝具を見なおしてみるのも大事なことです。

もちろん、身に付けるナイトウエアについても同様です。
なんといっても直接肌に触れるものですので、肌触りや身体へのフィット感など、自分が気に入った物を探して身につけるようにしたいものです。

心地よい明るさにする

明るいところでも平気で眠れる人もいますが、暗くなる事で(メラトニンの分泌が盛んになり)身体を休息モードにしてくれるという人間が本来持っている機能から言っても、安眠にとってはある程度の暗さは必要でしょう。
では、どの程度の暗さ(明るさと言ったほうが正確かも知れませんが)が必要かというと、これは本当に人それぞれと答えるしか有りません。

ロウソク1本の明かり程度が好きな人もあれば、5W程度の豆電球の明かりの方が眠り易い人もいることと思います。
本当に真っ暗な方が良いという方もいる反面、明かりが無いと不安で眠れない方もいます。

一人ではなく、夫婦のように二人で睡眠を取るような場合に、このように明かりに対する好みが異なっていると困りますね。
こんな場合は、明かりの位置を調整したり、アイマスクを利用したりして、各人に最適な明かりに調節することも必要になります。
明かりの位置といっても天井照明などは移動したりするのも大変ですから、ナイトスタンドなどを利用することになると思いますが、スタンドも最近はLED化して非常に小型のもの、高機能のものが安く手に入ります。色が変化するものやタイマー付き或いは人感センサーがついたものなどいろんな商品がありますので、自分に合った照明選びが可能です。

静けさを確保する

騒がしい環境よりも静かな環境のほうが安眠しやすいのは当然です。
その為には、できるだけ寝室の防音性を高める事が望ましいのですが、大規模な防音リフォーム工事などが簡単に出来るとは限りません。

簡単なのは外部の窓や室内ドアの隙間から漏れてくる騒音を防音テープ等で遮ってやることです。
特にドアの隙間からの音漏れはこの方法でかなり改善するはずです。
具体的にはドアの戸当り部分に現在の隙間よりも少し厚めの防音テープを貼ってやること。そうするとドアのラッチが掛かりにくくなりますので多少の調整は必要になります。バリアフリーでドアの下にかなりの隙間がある場合は、バリアフリーを犠牲にして床に戸当り材を取り付けてそれに防音テープを貼るしかないかもしれません。

他の部屋の騒音が気になる場合、その騒音を発生する部屋に吸音材を設置するのも効果的です。
通常、ある部屋で発生する音はその部屋の壁や天井に反響しながら、カーテンやソファなどの吸音性のあるものによって減衰していくのですが、専用の吸音材はその効果を増幅してくれます。
但し、吸音材は音を発生しない寝室の内側に用いても、外から入ってくる騒音に対してはあまり効果的では有りませんので注意して下さい。

簡単だが耳栓も効果的
いろいろな防音対策をとってみたところで、実際に騒音を小さくするのはかなり大変なことに気づきます。
何故ならば、気になる音というものは、騒音計で測る音圧が多少低くなったところで、その「気になり方」にはあまり影響が無いからです。夜行寝台列車のあのガタガタする騒音の中でも安眠できるのに、それよりも遥かに小さい音である隣家の赤ちゃんの夜泣きは気になって仕方がないというようなものです。

そんな場合には、やっぱり耳栓に頼るしか無いのかもしれません。 安眠の為の耳栓ですから、その妨げにならないように、出来るだけソフトなもので、着けていて違和感を感じない製品を選ぶ必要があります。

快適な寝具えらび

旅先のホテルのベッドが全く自分に合わずに、少しも眠れなかったと言う経験をお持ちの方も多いことと思います。
かといえば、自宅で寝るよりも余程快適に眠れたという人もいます。
実際、寝具の良し悪し、というよりも「寝具が自分に合っているかいないか」は睡眠の質にかなり大きく影響しています。

例えば、枕を変えただけで、いままでとは全く寝起き感が異なったり、肩こりが治った等という話もよく耳にします。

しかし、残念ながら、「寝具が合う合わない」は人によって全く異なります。

枕は柔らかいものよりも硬いものが好きな人とか、大きすぎる枕よりは小さな枕を好む人、あるいは全く反対に、柔らかくて大きな枕でないと寝られない人など、まさに人それぞれです。

しかし、より多くの方が眠りに誘われやすい、質の高い睡眠が得られやすい寝具というものはあります。
自分に合っているかいないかは、結局、使ってみるしかありませんが、いろんな評判を参考に寝具選びを楽しんで見て下さい。

抱きまくらが効果的かも
不眠に悩む人たちにおいてもあまり使われていない「抱きまくら」ですが、思いの外、安眠効果があったという評判をよく耳にします。
抱きまくらと言うのは文字通り「抱きつきながら眠る」為の枕です。今までは使ったことのない人でも、ひょっとして掛け布団を抱くクセが有る方などには、かなり効果があるかもしれません。
抱きまくらも、実はいろいろな形やサイズのものが販売されています。物は試しに、是非一度トライされては如何でしょうか。

自分に合った温度設定を

寝室の温度は何度に設定したら良いかという具体的な数字は有りません。安眠に快適な温度は人によって大きな違いがあるからです。

最近は夏に冷房をかけて就寝する人も多くなりましたが、思い切り冷房を強くしないと眠れない人もいれば、穏やかな冷房でないと寒すぎて寝付けない人もいます。あるいは全く冷房のダメな人もいます。

もちろん真冬についても、掛け布団一枚で充分な人もいれば、電気毛布で暖めないと眠れない人もいます。
やはり、自分に合った快適な温度というものがありますので、何よりも、自分に合う温度を確かめて、それに合わせてやることが一番です。

問題は、夫婦で一緒に寝る場合に、二人の温度感覚に差がある場合ですね。
一番良いのは別々の部屋に寝ることでしょうが、それが無理ならば、別々の寝具(ベッドを分ける、敷布団を分けるなど)にして、布団の種類や枚数で調整してやるとか、天井からカーテンを吊るして、エアコンや扇風機の風を遮断してやる等の工夫も必要になるかもしれません。

季節に応じた冷暖房の仕方
「安眠のためには夏の冷房や冬の暖房がどうしても必要だ」という方は 以下の点に注意してご利用になる事をおすすめします。

【夏】
冷房は、温度を低めにして扇風機を併用する。
エアコンや扇風機の風は顔に直接ではなく、部屋に対流を起こすように方向を調整して、顔には微風を感ずるか感じない程度にする。
最近は、扇風機に比べて優しい風を送る「タワーファン」なども好評です。

【冬】
部屋全体の暖房は控えめにして、できるだけ寝具で暖を取るようにする。
部屋を暖房すると相対湿度が下がるので、のどを乾燥から保護するために、湿ったタオルを掛けておくか加湿器などを利用して湿度を上げる必要があります。 (但し、上げすぎると窓や壁に結露を生じさせ易いので湿度計で50%当たりを目安に管理したいものです)。


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