ローリングストックがしやすい保管庫
災害用の備蓄品のうちでも、日常的に利用し保存期間が定められているもの、例えば飲料水とか保存食とかガスボンベとか乾電池といったものにはローリングストック(循環備蓄)が向いています。
ローリングストックについてはこちらに詳しく書かれていますので参考にしてください。
ローリングストックは新しく購入したものを備蓄分に回して、古いものから使用するわけですが、例えば押入れなどを保管場所にした場合はどうしても新しい分が手前に来て古い分が奥にいってしまいます。上下に積み重ねる場合も同じことで古い分の上に新しく購入した物を載せる事になってしまいます。
当然このままでは取り出しやすい新しい分から使いたくなってしまいますので、はじめに新しく購入したものを保管するときに古いものを手前に(あるいは上に)持ってくるように配置換えして置かなくてなならないことになります。
乾電池程度の軽くて小さなものならそんなに苦にはなりませんがペットボトルの飲料水箱などの重くてかさばるものは中々大変な作業です。
というわけで、ローリングストックがしやすい保管庫について考えてみることにしましょう。
新築の際におすすめしたいのは入れ口の反対側に出し口のついた保管庫を設計に入れ込んでもらうことです。
例えばキッチンの横に洗面所のある間取りならば、そのあいだに保管庫を設けます。そして洗面所側の扉から備蓄品を入れてキッチン側の扉から取り出すという具合です。
前記のように扉を二面に設けるのが困難な場合は、収納内部に回転式のストック棚を作る方法があります。
下にキャスターをつけた架台の中心に穴を開けステンレスパイプなどの芯棒を通しそれを中心に回転するようにすればよいだけですので大工仕事としてはそんなに難しいものではありません。何をどれくらい収納するのかを決めてその大きさに合わせて設計してもらうえば良いわけです。
もう一つの方法は、市販の回転タイプあるいはスライドタイプの収納アイテムを利用することです。
残念ながらローリングストック用というものはまだお目にかかったことはありませんので、本棚用などが便利だと思います。(本棚用であればそこそこの重量に耐えれるように出来ているはずですから。)
この方法ならば既設住宅でも手軽にローリングストックができると思いますので、是非お試しください。
回転タイプ、スライドタイプの収納アイテム
ここに紹介するのは2つとも本棚用として販売されているものですので、大きさなどはコミック本などに合わせたサイズになっていますが、収納する備蓄品に購入年月などを記載してストックしておけば、古いものを簡単に探すことが出来ますので大変便利です。
山善(YAMAZEN) 回転コミックラック 8段
土台が45センチ角の大きさで、回転しても本体はそこから飛び出さないようになっています。
クローゼットラック4個組
それぞれに把手とキャスターがついて簡単に引き出せますので、在庫量の確認も便利です。