災害発生連絡を受けてから、おもむろに持出品を用意するようでは、緊急避難には間に合いません。
浸水や延焼の恐れがあり避難指示や避難命令が出てから落ち着いて避難所に向かう時の通常避難と、地震や爆発、自社火災といった一刻を争う緊急避難では、非常持出の考え方も違います。
ここで取り上げているのは緊急避難の場合の非常持ち出し品であり、通常避難の場合は、これに避難用品、救助用品、避難所生活を想定した生活用品等を付け加えれば良いでしょう。
そもそも当サイトでは、災害時には取り敢えず命を守るための緊急避難をしますが、災害後には安全確認の上で会社で被災生活をする事を想定していますので、非常食などを持ち出し袋に入れるような事は考えていません。
緊急避難時の対応は以下のとおりです。
職場責任者(又はその指示を受けた担当者)の非常持ち出し品は下表のものです。
これはチェックリストの「非常持ち出し」欄にも記載していますのでトータルチェックの際にご確認下さい。
目的 | 品 名 | 補 足 | 必要数 | 期限 | |
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非 常 持 ち 出 し |
日常使い | 手提げ金庫 | 非常持出袋に入る大きさ | 1箱 | 無 |
印鑑、現金、カード等貴重品 | 手提げ金庫の中に保管 | 適宜 | 無 | ||
非常時用 備品 |
非常持ち出し袋 | 大きめのリュックタイプ | 1袋 | 無 | |
業務上重要な書類、データ類 | 定期的に更新 | 1式 | 都度 | ||
緊急用メモ | 定期的に更新 | 1式 | 都度 |
選定条件 | 選定商品 | 注目商品 |
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使い易いテンキー付き A4サイズ |
コンパクトで薄型のB6サイズ |
日常業務で使うための手提げ金庫では有りますが、いざという時に持ち出すことを考えると、余り大きな物は使いたく有りません。
片手に持ちながらでは避難時に危険でもありますし、避難先で目立つのも防犯上好ましく有りませんので、そのまま非常持ち出し袋に入れて、背負った状態て避難できるものが良いのではと思います。
通常は現金や通帳、印鑑、カード、切手、印紙などの保管に使用されますが、最近では業務上の重要なデータを光学ディスクやICメモリーに入れて保管することろも増えてきています。
選定条件 | 選定商品 | 注目商品 |
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50 cmX30 cmX20 cm。 | 55x34x20cm |
非常持ち出し袋というと、あの銀色の防炎加工がしてあり、「非常持出袋」と赤いマークの付いたリュックを連想しがちですが、あんな格好の悪いものを大の大人ガ背中に背負って避難したくはないと思います。
使いたくないような物は使わない可能性もありますから、せっかく用意するのなら日常使いにでも使いたくなる物のほうが良いのではないでしょうか。
この中には入れるのは以下のものです。
◎ 貴重品類の入った手提げ金庫
◎ 業務上重要な書類やデータ類
◎ 緊急用メモ (緊急連絡先、会社人員名簿、避難所や災害時の公的窓口など)
この他にまだ容量に余裕があるようなら、救急医薬品や持出者本人用の避難用品を入れておくと便利です。尚、白い布製ガムテープと黒色マジックは避難時に何かと重宝する品として有名ですので、お守り代わりに入れておいて下さい。