Aさんは現在10年物のレガシーに乗っています。
排気量2000ccのハイオク仕様、180馬力の4WDで走りについては満足しています。
しかしやはり外回りは年相応に古びてきて、ヘッドライトのくすみや塗装の剥がれなどもところどころ目立つようになってきました。
消耗部品についても、バッテリーやシャフトブーツ、ワイパーブレードなどを何回か交換したり、ブレーキパッドやローター、タイミングベルトの交換などもそろそろ必要になる時期になってきました。
それでも、メインテナンスさえしっかりしてやればまだまだ大丈夫だろうし、なんといっても長年乗り慣れた車ですからそれなりの愛着もあるので、まだしばらくは乗り続けて行こうと思っていました。
しかし最近、この車に乗っていて気なることが2つでてきました。
一つは、長距離ドライブのときに足が疲れることです。
若い頃はどれだけ走ってもそんなことは思わなかったのですが、最近は1時間もするとアクセルを踏む足に疲れを感ずるようになりました。そんなときはクルーズコントロール付きの車だったらどんなに楽だろうと思うようになりました。
もう一つは安全についてです。
最近高齢者ドライバーの事故が頻繁に報道されています。特にブレーキとアクセルを踏み間違えてコンビニに突っ込んだり、歩道に乗り上げて子供をはねたり、駐車場からガードレールを突き破って落下したりする事故が目立つようになりました。
誰もが自分は大丈夫だろうと思っているはずなのに実際にそういう事故が起きているわけですから、いつ自分の身に降りかかるかもしれない危険はできるだけ排除しておきたいと思うようになったのです。
最近は衝突軽減ブレーキや誤発進防止装置がついて、しかもクルーズコントロールまでついた車も充実してきたので、そういう安全で疲れない車が気になるようになって来たのです。
そこで、もしいま新車を購入するならいくらぐらいかかるのかを調べてみることにしました。
新車選びの条件は、クルーズコントロール、衝突軽減ブレーキ、誤発進防止機能付きで、できるだけリーズナブルな価格のもの、そしてやはり燃費が良くて取り回しが楽なコンパクトカーから選ぶことにしました。
そこで注目したのがHONDAのフィット。
安全機能ホンダセンシングがついた1.3Lガソリン車がその第一候補です。
車両価格は税込みで1,910,000円、購入諸費用が171,970円、まあ値引きは15万円ぐらいと期待して、それでも合計で193万円ぐらいはかかりそうです。
気になる点は我慢して今の車を乗り続ければそんな費用はかからないわけで、やはり191万円は大きいなと諦めかけていました。
しかし、燃料代も違うし新車にすれば消耗品の交換も少ないわけで、やはりこれから使う期間全体に渡って必要となる維持費も含めて比較検討しなくては意味が無いことに気づきました。
そこで「くるま購入損得シム---シミュレーション」を使って、現在の車をそのまま乗り続けた場合とフィットを新たに購入した場合にかかる総費用を算出することにしました。
このシミュレーションは車を購入する場合を想定していますので、現車を乗り続ける場合には「0円で中古車を購入する」ことにして必要事項を入力します。
検討する期間はこれから10年間(ただし10年目の車検前ということで入力は9.99年としています)。
年間走行距離は8000キロ、走行パターンは「時々高速利用、主に近距離」を選びました。
車の仕様についてはホームページ等から簡単に知ることができましたし、燃料単価はガソリン代が徐々に高騰しているおりでもあり150円/L(ハイオクは10円高)で計算しました。
その結果、以下のようになりました。
(シミュレーション結果をCSV形式でエクスポートしてエクセルで整型してあります)
現在の車をそのまま乗り続けた場合の総支出は10年で約358万円であるのに対して、フィットの新車を購入した場合の総支出は約388万円になりました。
190万もかかるのかと諦めかけていたのに、
たった30万円しか違わなかったのです。
これでAさんはなんのためらいもなく新車購入に踏み切ることができそうです。
「くるま購入損得シム」は
車にかかるトータル費用を試算して
最適な購入計画のお手伝いをします