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紀州犬の早太郎が徒然なるままに書き綴る独り言

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グーの巻

桃太郎の話

先日の 「犬と猿のお話」 に桃太郎が登場してきたでしょ

あの桃太郎がとんでもない奴だった ってこと 知ってる?

エッと思ってる貴方 

あの芥川龍之介 が心血を注いで書き上げた大作
桃太郎」 を是非 ご一読のほど

まあこの話によると犬も悪者の一部のようだから
 あんまりいい気持ちはしないけど

龍ちゃんも ここまで桃太郎をこき下ろすなら
もう少し鬼から目線で書いても良かったんじゃないかな

と言ってたら、ご主人が「そんならお前書いてみろ」
しかたがないので「鬼から見た桃太郎」のお話を一席


やあ みんな ぼく 鬼の金ちゃん 宜しくね
ぼくのおうちは鬼ヶ島っていう とっても素敵なところにあるんだ
どんなとこ? って
まあ 極楽浄土とか 
  エデンの園とか 天国に一番近い島とかを想像してくれたらいいけど

とうちゃんもかあちゃんもとっても優しくて

とうちゃんは曲がった事とか嘘をつくのが大嫌い
 いつもぼくに 「嘘つきは人間のはじまりだぞ!」って

かあちゃんはとっても料理上手で
 今も かあちゃんが作ってくれた「金ちゃんラーメン」を食べてるところ
ズズーッ チュルル  ズズーッ チュルル
ほんとに この麺のこしといい スープの味といい 申し分なし
ズズーッ チュルル  ズズーッ チュルル

とその時 ウ〜〜〜〜〜 ウ〜〜〜〜〜
警報サイレンが鳴り響いた

「お〜い 人間がせめてきたぞ〜」
「逃げろ 逃げろ〜 」
「変な人間と 変な動物二匹 それに格好いい動物が一匹だ」
「早く逃げないと 食べられちゃうぞ〜」

これは大変 と早速逃げにかかったけど
ほら ぼくの手にはラーメンのどんぶりがあるでしょ
        んで そんなに早くは逃げられないんだ 

スープをこぼさないように頑張って走ったんだけど・・・

「こら 小僧!」
「うあわ〜 だ 誰?」

チャチャ〜ン
「ひと〜つ 人の世生き血をすすり」
「ふた〜つ 不埒な悪行三昧」
「みいっつ 醜い姿のお前たちを 退治てくれよう桃太郎」

ん?どっかで聞いたような・・(これが分かる人はちょっと古い)

ま、とにかくご機嫌とって と
「もしもし桃太郎さん、この金ちゃんラーメンあげるから許して」

「なに金ちゃん? 桃ちゃんじゃないのか?」

「じゃあ 桃ちゃんラーメンにしておくから 許して」

「許してと言う事は お前は自分の罪を認めるんだな?」

「認めるもなにも ぼくはなんにも悪いことはやってないもん」

「いや 鬼は存在そのものが悪なんだ 成敗するから覚悟しろ!」
もう無茶苦茶でござりまするがな (このフレーズが分かる人はかなり古い)

もう あっちこっちで仲間の鬼たちがひどい目にあってる
あの猿とか雉とかいう家来たちも 恐ろしく強い
だって 鬼は喧嘩なんてしたこと無いんだもん
(やっぱり ある程度の防衛予算は必要だったんじゃないの)

とうちゃんも母ちゃんも大丈夫かなあ
神様 仏様 稲尾様 なんとかして〜(このフレーズが分かる人は大分古い)

なんてくだらないことを言ってる間に ついに崖っぷちに追い込まれちゃった
「フフフッ もうここまでだな」
桃太郎は刀を大上段に振りかぶった〜
ぼくは観念して目をつむった

と その時

Just moment!」

恐る恐る目を開けると
なんと そこにいたのは 格好いい白い犬

「こら桃太郎 いい加減に弱いものいじめはやめたらどうだ」

「なんだ犬じゃないか、強いものいじめが出来ないから弱い者いじめをするんだ
 おまえにはキビ団子をやったじゃないか そこをどけ」

「イヤ キビ団子を半分しかくれなかったじゃないか
     ぼくはお月さんみたいな真ん丸な団子が欲しかったのに・・
 ね 鬼の坊や ぼくがこいつらを追い払ったら 
          そのラーメンの半分でも食べさせてくれる?」

「いいよ 半分じゃなくて全部あげるよ」

「よしっ ワンワン ウ〜 ワンワン」

実力で優る犬の前には 桃太郎も逃げ出すしかなかった
勿論 家来の猿も雉を 後を追って一目散に逃げていった

鬼ヶ島に再び平和が訪れた
鬼たちも「平和がただで手に入るものではない」ということを思い知った

ぼくも「平和はラーメンで手に入るものだ」ということを初めて知った

(これにて一巻の終わり)
桃太郎
この写真は桃太郎伝説が残る愛知県犬山市の桃太郎神社のものです。
詳しくは「ファミリー行楽ガイド」で見てね。


いちごぶらんとさがった

   

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随筆のイメージ

日本4大随筆のひとつ

日本の3大随筆って知ってる?
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな?
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・ 
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね  ワンワン!