パーの巻
犬走
クリスマスも過ぎ あとは正月を待つだけとなったこの時期
ぼくも何故か忙しい気持ちになる
なにが忙しいのかと人に問われれば
犬のぼくが忙しがる理由がない事は明白である
忙しい理由がないのに忙しがるのはなぜかと言えば
ご主人がが忙しがるから ぼくも忙しがる としか言いようがない
今日もご主人は忙しがっている
「あ〜あ 忙しいなあ早太郎 お前はいつも暇そうにしているけど・・
猫の手は借りたいけど犬の手じゃなあ・・・」
猫より劣るが如く言われれば ぼくだって少し腹が立つ
「そんなに猫が良ければ猫を飼えばいいのに
それに どうしてそんなに忙しいの？」
「そりゃ年末だからだよ 年末は忙しいの！ 昔から決まっとる
やり残した仕事は片付けなくちゃいけないし 大掃除もしなくちゃいけないし 正月の準備もしなくちゃいけない」
ふ〜ん ぼくには良くわかんないね
仕事をやり残したりするからいけない訳だし
毎日掃除をしっかりしてれば大掃除なんかしなくてもいいんだし
準備なんかしなくても正月は必ずやってくる
結局 人間が単調な生活にメリハリをつけたい為に考えだした正月という年中行事をたてに
その正月をのんびり過ごすべく 敢えてこの時期に忙しがってるだけのような気がする
12月は坊さんが走り回るので「師走」と呼ぶらしい
坊さんが走り回るのなら ぼくだって走り回る
年の瀬や 理由（わけ）も無いのに 犬走る
日本4大随筆のひとつ
日本の３大随筆って知ってる？
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな？
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね ワンワン！
