グーの巻
臘梅
ぼくの庭の梅くんは 今年はなんとか蕾をつけはじめている
なんといっても 一昨年の暮 ご主人に枝をバッサリやられてからは元気がないから
なんとか 今年こそ 頑張って離披（りひ）に至って欲しい
ムフフ 「離披に至る」って判る？
新しい言葉を覚えたら使いたがるのが ぼくの悪い癖
「満開に花開く」って事なんだってさ
さて 梅くんが離披するのはまだまだ先の話だけど
もう 離披しちゃってる「梅くんの友達」がいる
それが臘梅（ろうばい）くん
ほら どう 完全に離披しちゃってるでしょ これを 離披る（りひる） という
臘梅離披る小川の辺り 雲白く遊犬悲しむ
ろうばいりひるおがわのほとり くもしろくゆうけんかなしむ
なんて口ずさみながら 散歩していると
ぷ〜んと 何とも良い香りが漂ってくる
食べ物の匂いじゃないよ 臘梅の香りが
ぼくはこの香りが大好き
少し甘酸っぱいような
そして なんとなく気品があって
しかも金木犀みたいに強烈な香りでもなく
ぼくが寝る時に使うシャネルNO5よりも清らかな感じ
もっとも この臘梅くんは
梅くんの仲間「バラ科サクラ属」じゃなく
「ロウバイ科ロウバイ属」っていう分類になるらしいけど
ぼくにしてみりゃ 早咲きの梅くんの仲間
でもね 梅の種は美味しいけど 臘梅の種は有毒なんだってさ
臘梅は 花はキレイで香りもいいのに毒がある
臘長けた女にも毒がある
綺麗な薔薇には刺がある
上手い話には罠がある
世の中そんなに甘くはない
ぼくも気をつけよ〜っと
しばらく 臘梅の香りを楽しみながら散歩してたら
急にお腹が空いてきた
じゃあ 臘梅くん 又来るからね
ロウバイ じゃなくて バイバイ
日本4大随筆のひとつ
日本の３大随筆って知ってる？
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな？
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね ワンワン！
