とぼとぼと ただひたすらにあるきたい
ひとのさいふと おのがあしにて
ということで ぼくは今 東海道は二川宿のはずれ 峠の茶屋にいる
なにをしてるかって言うと ここの名物「かしわ餅」のおこぼれに与っている
さてこのかしわ餅 あんこの中身の周りを餅と柏葉のふたつの皮で包んでいる
二つの皮だから 二皮(ふたかわ) ここから地名の二川が生まれた
のではないかと思われるほど 二川とかしわ餅の結び付きは強い
この茶店でかしわ餅を食べる旅人の数は 名物なだけにかなり多い
ぼくは旅人が食べ終わった柏の葉をもらって
まだこびりついている餅やあんこをなめるのにいそがしい
「なんて意地汚い」 なんていわないでほしい
ぼくだって少しはプライドが有る
かしわの葉っぱはちゃんと残す
先日 ここで葉っぱまで食べちゃった犬がいたらしいが
どうやら藤川宿あたりで ひっくりかえったらしい
はやく次の旅人がこないかなあ
きたきた
三人組の瞽女さん
目が不自由のようだから 迎えにいってあげよう
「お〜い ここだよ かしわ餅は」
旅籠で路上旅人を呼び込むのは「きゃくひき女」
ぼくはここの「きゃくひき犬」
お客さん 食べて行きなよ かしわ餅 無理をしないで 半ば残して
日本の3大随筆って知ってる?
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな?
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね ワンワン!