江戸時代には「人として生まれたからにや一生に一度はお伊勢参りをしなくっちゃ」と言われて多くの人が参詣したという
あの有名な弥次喜多もそうだった
ぼくだって紀州犬に生まれたからにや 一生に一度はお伊勢参りをしなくちゃけない
だって伊勢は紀州のお隣だもんね
思い立ったら早速行動にうつるのがぼくのいいところ
とりあえず旅の同行者を募集することにする
やっぱり 旅は道連れ世は情け だよね
同行者と言ってもそう簡単に見つかるわけじゃない
お遍路さんなら弘法大師って人が同行してくれるらしいけど
こっちはお伊勢参りさんだからね
ここはやっぱりご主人に白羽の矢を立てるしか無いだろう
いつも罪深い生活を送っている人ほど 信仰心は強いはずだからね
早速 声をかけてみる
「ねえねえ そろそろ伊勢参りってやつに行ってみない?」
「なんだ急に 伊勢参りだなんて言い出したりして・・・
赤福でも食べたくなったのか?」
(ギク なんでわかるの?)
「違う 違うよ 神様にここまで無事に生活させてもらったお礼を言いたいだけなの!」
「そんな殊勝なことをお前が考えるかなあ?
まあ いいか 松阪牛に伊勢海老もあることだし 行くとするか」
ズバリ本心を見透かされてビックリしたけど まあ概ね狙い通りに事は運んだ
本当は歩いて行かなきゃいけないんだろうけど
最近は道路を歩くのも交通事故を起こすんじゃないかと心配で
それに体力的にもしんどいので車で行くことになった
でも やっぱりお伊勢参りにはお伊勢参りの格好をして行かなくちゃならない
犬のお伊勢参りってどんな格好をしたらいいのか知ってる?
実はぼくも知らなかったけど
どうも 背中に御幣をくくりつけて行ったらしい
ほら こんな感じにね
これは伊勢神宮近くにある「お伊勢まいり資料館」の展示内容の一コマ
この資料館は和紙人形で江戸時代の参詣者の賑わいを見事に表現していて大変おもしろい
ぼくたちの伊勢参りの最初の訪問地はこの資料館だったんで
ここで昔の模様を頭に叩き込んで
正式な伊勢参りの格好をしてから いろいろな所を回って見ることにした
じつはここは伊勢の真珠屋さんで有名な浜幸パールが運営している資料館で
一階が店舗になっていて 2階を展示室にしている
帰り際に 「どうぞ真珠も見ていって下さい」ときれいなおねえさんに誘われたけど
ご主人は真珠には縁はなく もちろん ぼくは食べ物以外には興味はないので
コソコソと退散する
でもね ここは伊勢参りのついでに絶対に見ておいたほうがいいよ
ぼくのおすすめ
(もちろんお金に余裕のある人は 真珠もどうぞ)
日本の3大随筆って知ってる?
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな?
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね ワンワン!