足先だけが白い色をしている犬がいると
「白足袋を履いている」という
もちろん ぼくの足も白いんだけど
つまり ちゃんと白足袋を履いているのに
白足袋を履いた犬 とは言われない
泥道を駆けまわって来た時だけ 茶足袋を履いた状態になる
木炭粉などを塗りつければ なんとか黒足袋を履いた状態になれると思うんだけど
まあ 別に足袋を履くのに それほどの情熱を持っているわけじゃない
ところで この足袋ってやつ 最近はあんまり見かけない
和服を着る時などは やっぱり靴下じゃ様にならないので足袋を履く
剣道で足を怪我した人が足袋を履いているのを見たことも有る
でも それ以外では ほとんど出番が無くなった この足袋
足袋といえば やっぱり「福助」ブランド
化学調味料といえば 味の素
食物保存フィルムといえば サランラップ
朱肉の要らないハンコといえば シャチハタ
かっこいい紀州犬といえば 早太郎
などと同様に 福助足袋は まさに定番中の定番なんだけど
あの福助を意外なところで目にしたので そのご報告
それがこの写真
滋賀県にある「柏原宿歴史館」の2階座敷に
福助人形がズラリと展示されていた
どうしてここに?
説明書きを見てみると
なんと福助人形ののルーツは
ここ柏原宿にあった「伊吹堂亀屋佐京商店」の番頭さんとのこと
江戸中期に伊吹もぐさを扱う「亀屋」に福助という番頭さんがいたらしい
とっても商売熱心な番頭さんで その御蔭でお店も大いに繁盛したらしい
京都伏見の人形師が この話を聞いて福助人形をこしらえたら
商売繁盛にあやかりたいと言う事で 大流行したらしい
事実 柏原宿の亀屋の店先には巨大な福助人形が飾られていて
歌川広重の「木曽街道六十九次」にも街道風景の一つとして描かれている との事
早速 iPhoneで検索してみると
なるほど 大きな福助さんがお客さんを出迎えている浮世絵がある
その福助が モグサのフランドならまだしも どうして足袋の定番ブランドになったのか
その辺はまた それぞれのお家の事情があるのだろうが
足袋と福助の関わりはいかに・・
ご主人に聞いてみた
「ねえねえ 福助って知ってるでしょ?」
「ああ あれか 貯金箱だろ 昔使ってたことがある」
その先を聞く気にはならなかった
先の福助さんの話で
柏原宿の亀屋の店先には巨大な福助人形が飾られていて
歌川広重の「木曽街道六十九次」にも街道風景の一つとして描かれている
と書いたけど
iPhoneの画面だけでは解りにくかったんで
図書館から本を借りてきて その絵をよく見てみた
その柏原宿の絵がこれ
右隅に福助さんが描いてあるでしょ
ちょっと小さくて見づらいかもしれないから 拡大すると これ
隣の人と比べると 頭がバカでかいので すぐ人形とわかるけど
一般的な福助人形と違って バカでかい福耳はない
頭の白い月代が大き過ぎるし鼻筋まで白く垂れてるのは 色刷り時のミスだろうね きっと
それとも肌色部分の版木が欠けちゃったのかな
いずれにしても 当時 亀屋の店先に巨大福助人形が有ったことだけは間違いない
ぼくのご主人 これを見て曰く
あの巨大福助人形の頭の上に 小さな切り込みがあって
そこから毎日の売上金を放り込んで貯金していたんだろうって
そして お金が急に必要になった時なんかは
あの人形をひっくり返して お金を取り出していたんだろうって
そんなことを言うんだよ
「そんな小さな切り込みから お金を取り出せるわけがない」
と ぼくが文句を言うと
「逆さにしたまま 指物定規を穴から突っ込んで ちょっと揺さぶってやると出てくるんだ」
と言う
あんな大きな人形を逆さにして揺さぶるなんて できるわけがない
もし あれが大きな貯金箱だったとしても
ちゃんとしたお金の取り出し口がどこかに有ったに違いない
ぼくが想像するに その取り出し口は・・ 足の裏
福助人形の足袋を脱がすと そこに取り出し口があったのではないかと推察する
なぜなら
そうでないと 福助と足袋の関連が出てこない
福助の足袋からお金がどんどん出てくるとなれば
福助と足袋は「とっても縁起の良い組み合わせ」ということになる
だから 福助マークの足袋は大いに売れた という事で四方丸く収まる
(ま 別に丸く収める必要もないわけなんだけどね)
ぼくのご主人も 穴の開いた靴下なんて履いていないで 足袋を履いたらどうだろう?
そしたら 少しは貧乏から抜け出せるかもしれない
日本の3大随筆って知ってる?
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな?
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね ワンワン!