本文へスキップ

紀州犬の早太郎が徒然なるままに書き綴る独り言

紀州犬・早太郎が作ったホームページは     こちら

チョキの巻

地上220メートル


物事を決める時に簡単に決めちゃう人もいれば
なかなか決められない人もいる

みんなでレストランに入って さあ注文という時に
パッとメニューを見ただけで「エビプライカレー」と言う人もいれば
「う〜ん どうしようかな え〜と 刺身定食にしようか洋定食にしようか」
なんて悩んじゃう人もいる

悩む人と悩まない人 これは持って生まれた性格だから仕方が無い

まあ 食べ物をどれにするか程度の問題なら
どんなに悩んでも10分もあれば決められるだろうけど
高額商品になるに従って 悩む時間も増える

食事よりも衣装  それより貴金属  そして自動車 ついには住宅へと

悩み多き人は 住宅を購入するなんていう段になれば 
悩んで悩んで 悩みまくる

こういう時には 周りの人が後押しをしてやらないと 絶対に決められない

その 後押しする時に言う決めゼリフが

「さあ 清水の舞台から飛び降りた気で決めちゃいましょう」

名にし負う「清水の舞台」
昔からの 自殺の名所で 過去200人以上が飛び降りたという
その内の8割以上の人が死んじゃったらしい

だから 清水の舞台から飛び降りるということは
「死んだつもりで・・・・」ということになり
 
「まあ 死んだつもりになれば どっちを選んでも大差ないか」
と 少しはおおらかな気分になって決心ができる ということになる

でもね 
あの清水の舞台の高さは 13mくらい
身近な建物で言えばよくある4階建てマンションの屋上から飛び降りるくらいの高さ
確かに高いには違いないけど ビビちゃうほどの高さではない

ぼくは以前 佐久間ダムを見に行って 堤上から100m下の湖面を見た時に震っちゃた記憶がある

そうだ 同じ例えで持ち出すのなら 
清水の舞台よりももっともっと高い場所を指定したほうが効果があるんじゃないのかな

ということで 実際に飛び降りる気になるかならないかの検証も兼ねて
東海地方で一番高いと言われる 名古屋の「ミッドランドスクエア」に行ってきた

エレベータに乗って最上階の「スカイプロムナード」へ
なんと 入るのには大人で750円必要との事
中学生なら500円 小学生は300円

「じゃあ 犬は?」なんて聞いたら
「犬は入ってはいけません」なんて言われそうだから
例によって コソコソと人波に紛れてすりぬけた

わ〜 高い高い 
地上220m なんだそうで
となりにあるJRツインタワーを見下ろしている

地上から見ればいつもは偉そうにしている10階建てのピル群なども
眼下の虫けらのように見える

あの天下の名城「名古屋城」だって箱庭の中のオモチャのように見える
う〜ん 絶景かな絶海かな

石川五右衛門が「絶景かな」と唸った南禅寺の山門だって清水の舞台と同じくらいだから
今日のぼくの唸りの方がはるかに凄いはず

ほんとは遠吠えしたかったけど 不正入場がバレるとヤバイので我慢した

さあ 問題はここから飛び降りる気になるかどうか
おそるおそるガラス面に体を寄せて 自分が飛び降りる姿をイメージしてみた

「こ こわ〜」 オシッコちびりそう (というかちょっとチビッた)

こんな高いところから飛び降りようなんて気はサラサラ起きない 
絶対にできない
想像するだに怖くて震えちゃう

清水の舞台なら 口車に乗せられて ひょっとして飛び降りる気になるかもしれないけど
ミッドランドスクエアからは どんなに口説かれても飛び降りる気にならない

なるほど やはり例えとして持ち出すなら ある程度のリアリティは必要なんだ

高級車を買おうかどうしようか悩んでいる普通のサラリーマンに向かって
「さあ ミッドランドスクエアから飛び降りた気になって 買っちゃいましょう!」
なんて営業マンが言おうものなら

「どても出来ねー」 と怖気づいちゃう

清水の舞台でも尻込みしそうな相手だったら
せめて 「2階から飛び降りた気で・・」とか

もっとビビリ君だったら
「脚立から飛び降りた気で・・」ぐらいが

そして
うちのご主人程度が相手なら
「縁側から飛び降りた気で・・・」あたりが正解かもしれない


いちごぶらんとさがった

   

トップに戻るボタン

随筆のイメージ

日本4大随筆のひとつ

日本の3大随筆って知ってる?
方丈記と徒然草と枕草子なんだってさ。
犬の小学校で習ったかな?
で、随筆って何かというと、
とにかくなんでもいいんで、
ダラダラ書いたやつらしい。
それなら・・ 
てな訳で書いたのがコレ。
細かいことは気にしないでね。
なんてったって犬だから・・
じゃあね  ワンワン!